葵祭とは、どんな由来の祭り?  葵祭2024年の日程や場所、見どころは? 

 葵祭は平安絵巻を見ることができて毎年、大人気です。葵祭とは、どんな由来の祭りなのでしょうか。また、葵祭の2024年の日程や場所、見どころはどうでしょうか。路頭の儀(行列巡行)のルートも含めて、葵祭についてまとめました。

葵祭とは、どんな由来の祭り?

 京都観光協会のホームページなどによると、葵祭は、下鴨神社と上賀茂神社の例祭で、古くは、賀茂祭、北の祭りとも呼ばれたといいます。

 祭りが始まったのは、欽明天皇(539-571年)の時代で、不順な天候の中、五穀豊穣や国家安泰を祈ったのだそうです。平安中期、「祭り」と言えば、葵祭を指したといいます。

 御簾や衣冠、牛車などが葵の葉で飾られることから、江戸時代になって、葵祭と呼ばれるようになりました。

 平安時代から続いてきた王朝のお祭りである葵祭は、その平安絵巻を見ることのできる伝統の祭りです。

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葵祭2024年の日程や場所、見どころは?

葵祭2024年の日程や場所は?

 葵祭は毎年5月15日に行われています。

 5月15日が雨天の場合は翌日16日に順延されますが、16日も雨の場合は、葵祭は中止となります。

 下鴨、上賀茂神社をはじめ、京都市内各所で行われます。

葵祭2024年の見どころは?

路頭の儀(行列巡行)の構成

 
 葵祭の最大の見どころは、何といっても、「路頭の儀」と呼ばれている平安王朝の行列巡行でしょう。勅使をはじめ、検非違使、内蔵使、山城使、斎王代などに扮した総勢約500人が牛車などに乗ったりして 京都市内約8キロを練り歩きます。

 行列は、本列と、女人列と称される斎王代列で構成されます。ホームページによると、行列は、こんな順になります。

 【本列】

 ・乗尻(のりじり)
 騎馬隊で、行列を先導します。
   ↓
 ・検非違使
 平安京の警察司法を担当していた検非違使庁の役人です。
   ↓
 ・山城使(やましろつかい)
 下鴨神社、上賀茂神社ともに洛外で、山城国司の管轄になるため、次官として行列を警護します。
   ↓
 ・御幣櫃(ごへいびつ)
 下鴨神社、上賀茂神社の神前に供える御幣物を納めた櫃です。従者がかついで歩きます。
   ↓
 ・内蔵寮史生(くらりょうのししょう)
 御幣物を管理する内蔵寮の文官です。騎乗し、従者を従えます。
   ↓
 ・馬寮使(めりょうつかい)
  馬を管理する武官です。騎乗して進みます。
   ↓
 ・牛車(ぎっしゃ)
  牛が引く車で、勅使が乗ります。ただ、現在は、勅使は乗りません。
   ↓
 ・御馬(おうま)
  下鴨、上賀茂両社の神前で、神々に見せるために走ります。行列では、4人が引いて歩きます。
   ↓
 ・和琴(わごん)
  神前での奏楽のために、行列では、2人が引いて歩きます。
   ↓
 ・舞人(まいびど)
  武官で、歌舞伎役者が扮します。
   ↓
 ・陪従(べいじゅう)
  武官で、下鴨、上賀茂神社で、歌を歌い、楽器を奏します。
   ↓
 ・内蔵使(くらづかい)
  文官・武官で、勅使が神前で奏上する御祭文を奉持して歩きます。
   ↓
 ・勅使(ちょくし)
  行列で、最も高い地位にあり、天皇の使いとなる人物です。
   ↓
 ・牽馬(ひきうま)
  勅使の替え馬です。
   ↓
 ・風流傘(ふりゅうがさ)
  牡丹や杜若など飾り付けた大傘です。4人がこの大傘を持って、本列の最後尾を歩きます。

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 【斎王代列】

 ・命婦(みょうぶ)
  高級女官です。
   ↓
 ・女嬬(にょじゅ)
  食事を担当する女官です。
   ↓
 ・斎王代(さいおうだい)
  平安時代、斎王は、内親王が務めましたが、現在は、未婚の女性が務めるため、斎王代と呼ばれています。十二単(じゅうにひとえ)で、輿に乗って行列に加わります。
   ↓
 ・騎女(むなのりおんな)
  斎王付きの巫女(みかんこ)です。騎馬で行列に加わります。
   ↓
 ・蔵人所陪従(くろうどどころべいじゅう)
  斎院の物品、会計をつかさどる蔵人所の文官です。雅楽を演奏するため、楽器を持ちながら歩きます。
   ↓
 ・牛車(ぎっしゃ)
  斎王の牛車です、
   ↓
 ・命婦(みょうぶ)
  地位の高い女官です。

 路頭の儀には、総勢約500人、その従者、馬36頭、牛4頭などが参加します。斎王代十二単衣をはじめ、平安時代の装いは見ているだけで楽しくなります。まさに、平安絵巻と言えるでしょう。

 行列の華となる斎王代は誰が務めるのでしょうか。毎年4月中旬に発表されます。

路頭の儀(行列巡行)のルート

 ルートと各場所の通過時間は以下の通りになります。
 
 京都御所出発 午前10時30分
   ↓
 丸太町通
   ↓
 河原町通
   ↓
 下鴨神社到着 午前11時40分
   ↓
 社頭の儀
   ↓ 
 下鴨神社出発 午後2時20分
   ↓
 下鴨本通
   ↓
 洛北高校前 午後2時40分
   ↓
 北大路通 
   ↓
 北大路橋 午後2時55分
   ↓ 
 賀茂川堤
   ↓
 上賀茂神社到着 午後3時30分
 社頭の儀

社頭の儀

 下鴨、上賀茂神社に到着したら、社頭の儀が行われます。勅使が御祭文を奏上し、御幣物を奉納します。また、舞人による舞も奉納されます。

混雑

 大混雑の箇所も多くあります。けがをしないよう注意が必要でしょう。

有料観覧席

 例年、有料観覧席が京都御苑、下賀茂神社参道の2か所に設けられます。

  チケットについては、公式サイトをご覧ください。こちらです。
 
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葵祭へのアクセス

 京都御所
 京都市営地下鉄今出川駅で下車し、徒歩で約10分
 下鴨神社
 京都市営地下鉄北大路駅で下車し、市バスで下鴨神社前で下車              
 上賀茂神社
 京都市営地下鉄・北山駅で下車、市バス4系統に乗って約10分上賀茂神社前で下車

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まとめ

 葵祭のメーンとなる行列は、平安時代の王朝文化の一端を見ることができて、とても楽しいものです。平安時代の歴史を学んで、葵祭に臨めば、王朝文化を一層、深く理解することができるでしょう。

 2022年は新型コロナウィルス感染防止のため、路頭の儀(行列巡行)と斎王代列の儀は中止となりました。2023年からは再び、盛大な行列巡行などを楽しめるようになりました。2024年も大いに葵祭を満喫しましょう。

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