正しい正座で、しびれを解消! 腰痛や肩こり防止の健康効果も! 

 友人宅に招かれ、和室で正座する機会がありました。正座なんて簡単にできるだろうなあ、と思いましたが、年齢(63歳)のせいか、これがなかなか苦しくて大変でした。両方の親指はつくものの、かかとがつきません。足の甲、膝が痛くなってきます。

 これでは体力が衰えるばかり、との危機感から、正座を毎日3分することにしました。
 
 継続は力なのでしょう。少し前は、腰が少し痛く、無理をすると、重症になりそうだと心配していましたが、正座を続けたことですっかり、腰痛はなくなりました。キリリと背筋を伸ばすことで、心も磨かれます。

 ◇正しい正座の仕方

 まず、座ったら、両足の親指をつけます。親指を重ねると、骨盤が不安定になるため、重ねないよう注意が必要です。次に、両足のかかとをつけます。ただし、かかとは坐骨のすぐ横に置くという方法もあります。

 私の場合は、骨盤がずれているのか、年齢のためか、両足のかかとはつきません。つけようとすると、膝頭が痛くなるため、座骨の横に置くようにしています。

 この体勢ができたら、お尻、腰をおろします。

 上半身は、鼻とお腹のラインが一直線になる感じで、背筋を伸ばします。左右対称となるようバランス感が重要です。膝頭は少し開いた感じにします。手は太ももの上に自然な形で乗せます。

 足を横にしたり、三角に崩したり、の座り方は、骨盤が安定しないことがわかります。

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 ◇しびれを解消

 正座に慣れていないと、しびれに悩むことになります。プライベートならば、正座を簡単に崩すことができますが、ビジネスや茶道、華道などの場ではそうそう足を崩す訳にはいきません。少し工夫して、しびれないようにしておくといいでしょう。

 しびれは、足の甲に体重がかかり、血管と神経が圧迫されるために起きます。お尻や上半身を少しずつずらして、1か所に体重がかからないようにします。最初は大変ですが、慣れてくると、体重移動がうまくできるようになります。

 ◇正しい正座の健康効果

 私の場合は、腰痛がなくなったことがありますが、正しい正座には様々な効果があります。

 背筋を伸ばし、バランスの取れた姿勢を維持することで、血流も良くなり、肩こり、首の痛み、頭痛を解消できます。軽いストレッチですから、運動不足にならなくてもすみます。猫背も治ります。

 「時々、正座しておかないと仕事できつい。脚がのびなくなる。若い時と違って、年をとって体が伸びなくなると、自分の足の爪も切れなくなったりする。それでそこから炎症をおこしたり」

 俳優の藤竜也さんは新聞のインタビューで、こう語っています。老化防止にもいいこともわかります。

 ゆっくりとおだやかに座る。私は正座したら、しばし目をつぶることにしています。坐禅にも似たものになります。坐禅と同様、なかなか、無にはなれませんが、自分の時間を意識することで、心を磨くことができます。豊かな時間になります。脳の働きも活性化するようです。

 ◇まとめ

 日本では、和室が減りつつあります。私も、欧州駐在中は、椅子は楽でいいなあ、とすっかり椅子文化に慣れてきました。居酒屋などでの食事の際は、座敷はできれば敬遠したくなりましたが、もう一度、和室、そして、正座の良さを見直したいと思っています。

 私は、和室の一室に大きな和製の台を入れ、正座しながら、本や新聞を読むことにしています。今や、貴重な時間になっています。

トップのイラストは、「いらすとや」によります。

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