箱根大名行列の歴史とは? 2023年のコースや内容、ゲストは? 

 江戸時代、参勤交代に伴う大名行列はどんな風に行われていたのでしょうか。そんな疑問を一瞬に吹き飛ばしてくれる「箱根大名行列」が2023年も、文化の日の11月3日に、箱根湯本温泉郷で開かれます。

 箱根大名行列の歴史とはどうなっているのでしょか。また、コースや内容、ゲストはどうなるのかも気になります。箱根大名行列についてまとめました。

箱根大名行列の歴史とは?

 昭和10年、温泉博覧会が箱根湯本で開催されたのを機に、大名行列が行われるようになりました。第二次世界大戦で一時、中断しましたが、戦後になって復活。秋の箱根を彩る一大イベントとして、人気を呼んでいます。

 箱根登山鉄道の箱根湯本駅から近く、徒歩で、大名行列を見学することができます。温泉や、紅葉を楽しむこともできて、例年、人気となっています。

箱根大名行列2023年のコースや内容は?

 「下に―下に―」。大名行列と言えば、すぐに、こんな言葉が浮かんできます。箱根大名行列でも、こんな露払いのかけ声で、行列が続きます。

 箱根湯本芸者衆
   ↓
 マーチングバンドはこね21
   ↓
 小田原北条鉄砲衆
   ↓
 箱根大名行列保存会

 大名行列は、箱根大名行列保存会のメンバーが行うため、行列の一番、最後になります。

 行列の前から順に、

 六尺
 挟み箱
 毛槍
 弓
 鉄砲
 徒士(かち)
 小姓
 大名
 家老
 大名駕籠
 奥女中
 腰元
 長持

 など大名行列を中心に、総勢約200人が旧東海道、温泉街の約6キロを練り歩きます。

 大名行列の前後には、小学生や、高校生、社会人らのマーチングバンド、温泉郷の若い芸妓さん、小田原北条鉄砲衆らもパレードし、大名行列を盛り上げます。総勢では約400人の華やかな行列になります。

 こんな豪華な大名行列ですが、2021年は新型コロナ感染防止のため、20人程度となりました。2022年は、100人になりました。

箱根大名行列のコースは?

 箱根湯本観光協会によると、箱根大名行列のコース、内容は以下のようになっています。

 午前11時30分 ホテル南風壮出発
 午前11時40分 ホテルおかだ前
 午前11時45分ころ 鮎見橋付近
 正午 天成園 到着
 午後1時20分 天成園出発
 午後1時30分ころ 箱根パークス吉野付近
 午後1時40分ころ 喜仙荘付近
 午後2時 温泉場入り口(ちもと)出発
 午後2時10分ころ 箱根湯本駅付近
 午後2時30分ころ 湯本大橋付近
 午後2時45分ころ 終点 湯本富士屋ホテル

公式サイトのこちらで詳細をチェックできます。

 

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箱根大名行列のおすすめスポット

 2023年は、

 箱根湯本温泉 温泉場入り口
 箱根湯本駅前通り(国道1号)
 湯本富士屋ホテル

 がおすすめスポットとなります。

 小田原北条鉄砲衆による火縄銃の実演などが行われることなどから、

 片倉橋付近
 鮎見橋付近
 天成園付近
 弥栄橋付近
 湯本橋付近
 箱根観光物産館
 湯本大橋
 湯本富士屋ホテル前

 などが「撮影好適場所」になっています。

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箱根大名行列の特別ゲストは?

 箱根湯本観光協会は毎年、特別ゲストを迎えて、大名行列を盛り上げています。2023年は俳優の柳沢慎吾さん、松尾駿さんがゲストです。

 最近の特別ゲストは、

 2011年 浅香唯さん
 2012年 大和田獏さん
 2013年 西岡徳馬さん
 2014年 三木清隆さん
 2015年 元横綱・若乃花の花田 虎上(まさる)さん
 2016年 元横綱・若乃花の花田 虎上(まさる)さん
 2017年 なし
 2018年 元横綱・若乃花の花田 虎上(まさる)さん
 2019年 俳優の柳沢慎吾さん
 2020年 なし
 2021年 なし
 2022年 なし
 
 浅香さんが姫君、男性が大名(若殿)に扮して、練り歩きました。

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箱根大名行列への一般参加

 この大名行列は、希望すれば、一般参加が出来るのも大きな特徴ですが、2023年も、一般参加はできません。例年なら、募集人員は男女計80人で、女性(18歳以上)は和服に着替え、腰元に扮しています。

 例年なら、募集要項は以下のようになっています。

 希望者は、葉書か封書に、住所、氏名(ふりがなも)、年齢、性別、身長、当日の交通手段、電話番号・携帯電話番号を明記して、箱根湯本観光協会に申し込みます。締め切りはホームページでまもなく発表される予定です。箱根大名行列実行委員会が選考して、参加採用者に封書で連絡します。

 箱根湯本観光協会の住所は、

 〒250-0311
 神奈川県足柄下郡箱根町湯本211-1  箱根湯本観光協会
 電話:0460-85-7751

 です。

箱根大名行列のへのアクセス

 箱根大名行列のへのアクセスは以下のようになっています。

 電車の場合は、箱根登山鉄道の箱根湯本駅で下車

 自動車の場合は、小田原厚木道路・小田原西ICで降り、約8分で現地に到着
 臨時駐車場等はありませんので、できるだけ電車利用したほうがいいでしょう。

箱根大名行列のこぼれ話

 大名行列は、藩の石高に応じて、人員の規模が決められていました。箱根湯本を統治した小田原藩は11万3000石だったため、10万石の藩を一つの目安に、人員が決められました。10万石の藩では総人員が190人前後でしたので、おおむね、これに沿った形で、箱根大名行列は170人となっています。小田原藩は地震被害で、財政に苦しみました。少し少ないのは、こんな財政も関係しているのでしょう。

 大名行列は、1年ごとに、藩と、「人質」としての妻子を残す江戸を往復するものでした。多大な出費が必要になるため、大名の財力を削ぐとの狙いもあったとされますが、大名行列は華美になる傾向がありました。人員数も度々、「基準」を超えることがあり、江戸幕府は、再三、大名行列の華美を戒める措置を打ち出しています。

 参勤交代は、寛永12年(1635年)、3代将軍・徳川家光が発令した「武家諸法度」によって制度化されました。徳川将軍家に対して、忠誠、奉仕を誓うことが狙いでしたが、大名行列の規模を見ると、大名の「意地」や「見栄」、さらには、「苦悩」、「苦労」をも垣間見ることができて、面白いですね。

まとめ

 箱根大名行列を大いに楽しみたいものです。参勤交代の歴史も知って、箱根観光を満喫しましょう。

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