増上寺から愛宕神社までを散策 出世の石段など、江戸や明治の情緒を感じて

 東京都港区の増上寺から愛宕神社までを散策すると、随所で、江戸や明治時代の雰囲気を感じることができます。

 散策は、江戸時代、徳川家の菩提寺となった増上寺の三門からスタートします。日比谷通りを北上すると、芝公園の中に、江戸時代の番所跡があります。この一帯には、松が植えられていたといい、「松原」と呼ばれていました。松は火災などで焼失、くすのきが取って変わりましたが、一部に、黒松が植えられています。

 くすのきの大木や黒松を見ると、江戸時代の風景が浮かんでくるようです。

 都営御成門駅近くには、「日本近代初等教育発祥の地(源流院跡)」の案内板があります。明治5年(1872年)の学制発布に先立ち、東京府は同3年、府内の寺院を仮校舎にして、六つの小学校を設立、その第一校が、源流院に置かれたそうです。

 村上珍休を大訓導(校長)に、教師や助教、さらには、優秀な生徒が、8歳から15歳までの生徒を教えました。授業は、句読(音読)、習字、算術で、机、硯箱、弁当は生徒が毎日、持参したそうです。

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 少し行くと、愛宕神社があります。愛宕トンネルの手前にあったエレベーターに乗って山頂へ。エレベーターの表示は、1階、2階ですが、山頂に出ると、4、5階に相当する高さで、ちょっと驚きます。

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 愛宕神社は、徳川家康が江戸に幕府を開くのにあたり、慶長8年(1603年)江戸の防火、防災の守り神として創建されました。寛永11年(1634年)、三代将軍家光の御前で、四国丸亀藩の曲垣平九郎盛澄が騎馬で86段の坂を駆け上り、国家安寧の祈願をし、梅を折って将軍に献上したといい、一夜にして、日本一の馬術の名人として全国に名をはせました。

 「出世の石段」として知られることにもなりました。

 一つ一つの石段が狭いため、しっかり一歩を歩かないと、バランスを崩して、落ちてしまいそうになります。注意が必要です。手すりにつかまって、慎重に登り降りするといいでしょう。

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 愛宕山は、都内23区で一番高い自然の山です(標高25.7メートル)。桜と見晴らしの名所として、江戸庶民に愛されたといいます。江戸時代は、山頂から東京湾を見渡せたそうですが、今は、東京湾を見ることはできません。時代の移り変わりを感じます。

 街の中をゆっくり歩くといいでしょう。短いながら、充実した散策になります。

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