福沢諭吉 昼夜、書を読む 考える力や時代認識を養う 【偉人のスタイル】

 「学問のすすめ」や「文明論之概略」などの著書があり、慶應義塾大学の創始者として知られる福沢諭吉は青年時代、大阪・船場にあった緒方洪庵の蘭学の私塾「適々斎塾」で、昼夜を問わず、書を読み込んだそうです。多くの塾生とともに、書を読み、考える力や透徹した時代認識を養ったことがわかります。

 福沢諭吉の自伝である「福翁自伝」を読むと、塾生の勉強方法として、諭吉や塾生が書を読み、学んだことが書かれています。

 夕食を食べて一寝する。午後10時ころ、目が覚めたら、夜明けまで書を読む。台所で、飯を炊く音が聞こえてきたら、それを合図に寝る。飯が出来上がる頃に起きて、風呂に入り、朝飯を食べたら、夕方まで、また、書を読んだといいます。

 読んだのは物理学と医書で、諭吉は「大抵緒方の塾に居る間ほとんど常極まりであった」と述べています。

 読書に疲れて眠くなったら、机の上に突っ伏したり、床の間の床側を枕にして寝たといいい、「蒲団を敷いて夜具をかけて枕をして寝るなどと言うことは、ただ一度もしたことはがない」と諭吉は適々斎塾時代の読書のエピソードを語っています。

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 読書で人生を切り開く。また、人生を豊かなものにする。若い時の読書ほど効果は高いですが、書を読んで学ぶということはいつになっても遅いことはありません。

 医師の保坂隆さんは50代後半になって、「空海」の研究を始めたといいます。高野山大学で勉強しているそうで、「学べば学ぶほど奥が深く、おそらく、これが私の老後を支えるライフワークになるだろうと考えています」と保坂さんは著書「50代から『楽しい老後』の準備をはじめなさい」で書いてます。

 本を読み、学び続けたいものです。

 私は朝起きたら、2、3時間、読書をすることにしていますが、保坂さんのように、大学に通って、学ぶのもまた、面白いと考えています。世界の政治、経済、文化などに関心はありますが、最近では、地震や火山活動などのニュースに接し、自然の力の大きさに驚くことが多くあります。人生の経験を生かしながら、関心事項を絞り込む。専門家に負けない知識量を身につけたいと思っています。

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