福沢諭吉の「学問のすすめ」 福沢諭吉は、国際社会の到来を前に、時代を読み解く目を持つ 【偉人のスタイル】

 著書「学問のすすめ」や「文明論之概略」「福翁自伝」を読むと、福沢諭吉は、国際社会の到来を前に、時代を読み解いた啓蒙思想家だったことがわかります。幕末から明治維新に至る激動期に、基本的人権や、個人と国家の独立、男女平等などを訴えました。

 今の時代でも通用するものばかりです。時代を見る目を養いたいものです。

 「嘉永年間(1848-54年)にアメリカからペリーが来て外国との交わりがはじまった。そして今日に至ったわけだ。なお開港した後でも、『鎖国』や『攘夷』などとうるさく言っていた者もいるが、たいへん狭いものの見方であり、ことわざに言う『井の中の蛙』のようなものだ。こういう議論はとるにたらない」

 「日本といっても、西洋諸国といっても、同じ天地の間にあり、同じ太陽に照らされ、同じ月を眺めて、海を共にし、空気を共にし、人情が同じように通い合う人間同士である。こちらで余っているものは向こうに渡し、向こうで余っているものはこちらにもらおう。お互いに教え学びあい、恥じることもいばることもない。お互いが便利がいいようにし、お互いの幸福を祈る」

 新しい国際感覚を見ることができます。鎖国の終わりから明治維新を迎える激動期にあって、こういう時代を見る目があったことに驚きます。

 「人間は平等である」
 「基本的人権は侵害することができない」
 「政府と人民は対等である」
 「人民がもし暴力的な政治を避けようとするならば、いますぐ学問に志して、自分の才能や人間性を高め、政府と同等の地位にのぼるようにしなければならない」
 「個人の独立があって、国も独立する」
 「男尊女卑の不合理」
 「知識だけでは品格はたかまらない」

 「学問のすすめ」には、たくさんの深い言葉、思想が詰まっています。

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 私も少しでも、時代を見る目を養いたいと思い、本や新聞を読むことにしています。特に、今の日本では、国際情勢を見極める力が弱いのではないかと思い、国際ニュースをテーマ別に集めて読んでいます。

 英国の欧州連合(EU)からの離脱、トランプ政権の米国第一主義、米国と中国の貿易摩擦、米国と北朝鮮の核交渉、イスラム過激派によるテロなど学ぶべき問題はたくさんあります。

 「朝4時起きの仕事術」(中島孝志著)を読み返していたら、「耳学問」の大切さが書かれていました。経済やマネージメントについて勉強したいと思ったら、早朝勉強会などに参加して、専門家に話を聞くことが重要としています。

 「勉強で最も重要なポイントは、いかに早く、正確で、高度な情報を得るかということである。それにはすでにその分野で一目置かれている専門家から勉強するのが最短距離の方法なのだ」

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 情報は人にあり、ということでしょう。

 本や新聞を読んで考える。人に会って、また、考える。こんな習慣を続けることの大切さがわかります。

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