自灯明とは? この禅語の読み方や意味は? 作家の瀬戸内寂聴さんらの解釈

 禅語には、人生をどう生きるかを考える上で大切にしたいものがたくさんあります。自灯明もそのひとつです。自灯明とは、どんな読み方をしたらいいのでしょうか。また、どんな意味がある禅語なのでしょうか。自灯明についてまとめました。

自灯明とは? この禅語の読み方や意味は?

 
 自灯明は、じとうみょう、と読みます。

 自灯明は、ブッダが臨終の際、弟子たちに残した遺言です。自分を拠り所に、自分で光って、その明かりで道を開きなさい、という思いが込められています。

 「けっして、他人の灯明を頼りにしてはいけない。自分の心の中に、ポッと小さな灯明をつけなさい。他人からもらう光ばかりで生きていると、いつ火光を消されて真っ暗になるかわからない」と、境野勝悟さんは著書「心がスーッと晴れる一日禅語」で、解説しています。

 また、作家の瀬戸内寂聴さんは、この自灯明について、「一人ひとりが、いま自分がいる場所で精一杯努力を尽くして光輝けば、世の中全体が明るく幸せになるという意味です」と、月刊誌「一個人」(2005年6月号)の中のエッセイで書いています。

 一人ひとりが輝くのはもちろん大切ですが、社会全体も明るく、幸せになるという指摘は、自灯明という禅語の重みを示しています。

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自灯明を定年後の生き方に活かす

 そして、瀬戸内さんは特に、定年後にこそ、この言葉に拠った生き方をするようにすすめています。

 瀬戸内さんは定年について、「会社を定年になれば、光る場所がなくなったと思う人もいるかもしれないけれど、それは逆ですよ」と書き、イヤな仕事でも我慢しなくてはならなかった不自由さから定年後は解放されるので、自分らしく好きなことをして生きればいい、と説いています。

 瀬戸内さんは、その具体例として、出版社の編集者が定年を迎え、大学に通って語学の勉強をしたり、日本全国を旅して本を出したりしていることを挙げています。

 「定年後は、会社に勤めていたときにはできなかったことがやれるんですから、自分の好きなことを始めてみたらいいんです。好きなことっていうのは、必ず才能がともなっているものです」と瀬戸内さんは書いています。

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まとめ

 自分をもっと信じ、自分自身の中にある真理を見つめて生きる。大切な生き方の指針になります。定年後をどう生きるかについても、何度もかみしめたい言葉です。

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