秋雨前線とは、いつからいつまで? どの気団の動きで発生?

 暑い夏も、一雨一雨ごとに、次第に寒くなっていきます。騒がしかったセミの鳴き声も聞かれなくなり、ちょっと寂しい感じがしてきます。逆に、赤トンボが空一面に飛び始めます。

 こんな変化は、夏の終わりと秋の訪れを告げる秋雨前線によるものです。秋雨前線とは、いつからいつまで続くのでしょうか。どの気団の動きで発生するのかも含めて、秋雨前線についてまとめました(トップのイラストは、「いらすとや」によります)。

秋雨前線とは、いつからいつまで?

秋雨前線とは?

 前線とは、異なった空気が接触、あるいはぶつかり合う境界線を指します。気象図を見ると、秋雨前線は、寒冷前線を示す青、そして、温暖前線を示す赤が線の上下に描かれ、空気がぶつかり停滞している状況がよくわかります。

 秋雨前線は、日本の南岸沿いで発生する停滞性の前線で、長雨が続きます。秋霖(しゅうりん)前線とも呼ばれます。

 1年間に発生する停滞前線には、以下の4つがあります。

 ・春雨前線(3月から4月にかけて発生)、
 ・梅雨前線(6月を中心に梅雨時期に発生)
 ・秋雨前線(9月上旬から10月中旬にかけて発生)
 ・山茶花梅雨(11月から12月にかけて発生)

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秋雨前線は、いつからいつまで?

 秋雨前線は9月上旬から発生します。早い時は8月下旬に現れます。

 10月中旬に、太平洋高気圧がさらに南下して消滅すると、主に、オホーツク海高気圧とシベリア高気圧の2つの冷たい高気圧の勢力が増し、本格的な秋になります。秋雨前線の終わりです。

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秋雨前線は、どの気団の動きで発生?(発生の仕組み)

 秋雨前線は、4つの高気圧が密接に絡み合って発生します。この中で中心となるのが、毎年夏、暑さをもたらす太平洋高気圧です。8月下旬、あるいは9月上旬になると、この太平洋高気圧の勢力が弱まり、他の3つの高気圧が日本の北部、あるいは中国大陸から移動してきます。

 太平洋高気圧は温かく湿っていますが、他の高気圧は冷たいものが多いのが特長です。このため、夏の暑さが急激に低下し、夏の終わり、秋の訪れをもたらすことになります。

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4つの気団とは?

 4つの高気圧の特長を見ると、以下のようになります。

 ・太平洋高気圧 温かく湿っているのが特長。小笠原気団で構成されます。
 ・オホーツク海高気圧 冷たく湿っているのが特長。オホーツク海気団で構成されます。
 ・シベリア高気圧 冷たく乾燥しているのが特長。シベリア気団で構成されます。
 ・移動性高気圧 やや温かく乾燥しているのが特長。揚子江気団で構成されます。

 これだけ特徴の違う高気圧がいろいろな組み合わせで前線でぶつかり合いますから、天候が荒れることになります。ぶつかり合った空気が上空へ上昇して雲となり、雨をもたらします。

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台風に警戒

 秋雨前線で注意が必要なのは、台風が発生した時です。暖かく湿った台風が秋雨前線に流れ込むと、大気が不安定になり、大雨や集中豪雨が発生します。毎年、台風で多大な被害が出ています。台風が発生する時期には、警戒しなくてはなりません。

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まとめ

 私は海外で長く働きましたが、四季のはっきりした日本の自然は素晴らしいといつも感じました。春、夏、秋、冬があって1年がその自然の中で流れます。1年じゅうが夏という国では味わえない四季です。

 ただ、今回の秋雨前線のように、夏から秋へという四季の移行をもたらすものが多くありますが、同時に、自然災害もあります。自然の美しさに感謝するとともに、自然を甘く見ないということも改めて心がけたいものです。夏から秋にかけて、日本列島上空の天気がどう変わるのか、秋雨前線を中心に、しっかり学んでおきたいものです。

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