絵巻「熈代勝覧(きだいしょうらん)」の意味を解説 江戸・日本橋の町並みを学ぶ

 東京の地下鉄・三越前駅で下車して、地下コンコースを歩くと、壁面に、江戸の町並みを描いた長大な絵巻「熈代勝覧(きだいしょうらん)」があります。17メートルにも及ぶ絵巻は迫力満点です。

 この絵巻の意味を解説します。江戸・日本橋の町並みを学びましょう。

絵巻「熈代勝覧」の意味を解説

 熈代勝覧は、文化2年(1805年)の江戸・日本橋を描いた絵巻です。日本橋から神田今川橋までの日本橋大通り(現在の中央通り)にある7町の様子を描いています。大通りを行き交う江戸っ子が描かれ、江戸の繁栄が一気に理解できます。

 行き交う人々は1671人(うち女性は200人)で、ほかに、

 犬20匹
 馬13頭
 牛4頭
 猿1匹
 鷹2羽

 が登場しています。

 菓子や金山寺味噌の立ち売り
 反故紙買い
 辻駕籠
 鷹匠
 虚無僧
 茶屋
 金貸し
 飛脚
 牛車
 武家駕籠
 三井越後屋の小僧

 らが精密に描かれ、絵巻の下には、その説明がそれぞれ添えられてい ます。

 絵を見ながら、解説を読みながら鑑賞すると、江戸っ子の息使いが伝わってくるようです。

 見ているだけで、楽しくなります。

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 熈代勝覧は、「熈(かがや)ける御代の隠れたる大江戸の景観」という意味です。案内板には、この景観をとくとご覧あれ、と書かれています。作者は不明で、1999年、ドイツで発見され、現在は、ベルリン国立アジア美術館に所蔵されています。

 名橋「日本橋」保存会と日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会が、その複製絵巻を2009年11月、この地下コンコースに設置したのだそうです。

『熈代勝覧』の日本橋 (アートセレクション)
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江戸・日本橋の町並みを学びましょう

 「江戸は本来、武都、すなわち男の都で、当初は女性が大変少ない所でした。後期には、男女の人口比は解消されましたが、上流階級の男性が複数の女性を独占していたこともあり、一般の間には、生涯独身の男性も少なくありませんでした」

 文筆家、杉浦日名子さん(故人)が著書「一日江戸人」で、こう書いているのを、絵巻を見て思い出しました。

 行き交う人々1671人のうち、女性は200人で、こんな男女比が、この絵巻を見てもわかります。

『熈代勝覧』の日本橋 (アートセレクション) [ 小澤 弘 ]

まとめ

 「一日江戸人」を読んで、当時の江戸の様子を学び、絵巻を見ると、「江戸学」の知識が深まります。

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