花冷えとは、どんな意味で、いつの時期の言葉? 季語や類語(類義語)は?

 桜の季節になると、時々、「花冷え」という言葉を耳にすることがあります。「花冷え」とは、どんな意味で、いつの時期の言葉でしょうか。また、花冷えの季語や類語(類義語)は何になるでしょうか。花冷えについてまとめました。

花冷えとは、どんな意味で、いつの時期の言葉?

 花冷えはまず、日本の風土、歴史な中で生まれた「大和言葉」のひとつです。日常言葉では、「寒い」に相当します。もう、この「寒い」でわかるように、「花冷え」も寒いということを表現した言葉です。

 「美しい『大和言葉』の言いまわし」(日本の「言葉」倶楽部、三笠書房)によると、花冷えは、「桜の時期に急に冷え込むこと」となっています。

 また、「雪月花のことば辞典」(宇田川眞人編著、角川ソフィア文庫」では、「桜が咲くとまるで花が冷気を運んできたかのように急に冷え込む。花見の人びとをふるえあがらせる花時の寒気。春の季語」となっています。

 桜の時期になると、気温が上昇して、ポカポカ陽気になることが多くなりますが、そんな中で、急に寒さがぶり返し、一気に冷え込むことを「花冷え」と言います。桜の時期だけに使われる言葉だということがわかります。

 「きのうはきのうで、関東などで季節外れの雪に見舞われた・・・桜の咲くころの冷え込みを『花冷え』と言うが、『花凍え』とでも呼びたくなる気候である」

 朝日新聞の「天声人語」(2020年3月30日付)は、こんな風に、花冷えを使っています。

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花冷えの類語(類義語)は?

西高東低の気圧配置

 では、花冷えの類語(類義語)は何になるでしょうか。

 花冷えの類語(類義語)は、「寒の戻り」です。

 「寒の戻り」は、春になってから一時的に寒くなることを意味します。「花冷え」も「寒の戻り」も同じ気象現象ですが、「花冷え」のほうが「寒の戻り」よりも、桜が咲くだけの間の、より短い期間になります。

 「花冷え」も「寒の戻り」も一時的に、西高東低の冬型の気圧配置になって北風が強くなるため、寒さが戻ってきます。

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まとめ

 「今日は寒いですね」と言う時、それが桜の季節だったら、「今日は花冷えしますね」と言ってみたらいかがでしょうか。大和言葉らしく、言葉が柔らかい響きを帯びてきます。

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