今、この瞬間を大切に生きる――。禅を学んでいると、こんな意味の禅語が多いことに気づきます。「而今(にこん)」もその一つです。
時は刻々とすぎていきます。
今という時間がとどまることはありません。
だからこそ、その一瞬一瞬を大切に生きていく。
それが「而今」のもつ意味です。
「今を生きる」。
この積み重ねこそが、充実した人生につながるのです。
建功寺(神奈川県)住職の枡野俊明さんは、著書「禅的シンプル仕事術」の中で、「而今」について、こう書いています。また、別の著書「おだやかに、シンプルに生きる」の中では、さらに、「『而今』という禅語は、命の真実は『今』にしかないことを説いた言葉です。私たちは『今』この瞬間にしか生きることはできません。昨日の自分はすでに死んでいるのと同じ。明日生きているという保証もないのです。であるからこそ、『今』という時期を大切に生きることが大事なのです」と説明しています。
含蓄のある、深い言葉です。
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毎日、毎日の今という一瞬を大切に生きなくてはなりません。その大切さはわかっていても、日々の生活に追われて、つい忘れてしまいがちです。毎朝、起きたら、「而今」という言葉を読んで、一日をスタートしたいものです。
「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」。
「今日も生涯の一日なり」。
前者が中国・唐時代の雲門文偃禅師、後者が慶應義塾大学を創設した啓蒙思想家・福沢諭吉の言葉です。「而今」に通じる、同じ意味の言葉です。雲門文偃禅師も福沢諭吉も「今」という瞬間を大切にしたからこそ、人生の生き方を後世の人々にに示すことができたのでしょう。
「而今」とともに、繰り返し、繰り返し、読みたい言葉です。どんな、輝く禅語があるのか、禅語を読み込む機会はさらに増えそうです。
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