富士山登山 初心者が日帰りで、富士山に登る方法は?

 日本最高峰の富士山(標高3776メートル)。3年前には世界文化遺産に登録され、日本人だけでなく、外国からも多くの人々が登山に訪れています。富士山は7月上旬の山開きから9月中旬頃まで登山することができます。初心者が日帰りで富士山に登る方法を調べてみました(写真は、富士山五合目観光協会公式ページから、気象状況がチェックできます)。

 5合目(標高2305メートル)から吉田ルートで

 日帰り登山の場合、富士山の5合目までバスや車で行き、ここから頂上を目指すことになります。登頂ルートは、吉田ルート、須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルートの4ルートがありますが、初心者に適しているのが、吉田ルートです。傾斜が緩やかなため安全で、体力的に無理なく登ることができます。山小屋やトイレが多く、救護所2か所にもあります。初心者だけでなく、多くの登山者がこの吉田ルートを選んでいます。
 吉田ルートは、5合目から頂上まで約7.5キロ、標高差約1450メートルです。個人によって異なりますが、上りで5-7時間、下りで3-5時間かかります。日帰りが十分可能な登山です。

 服装

 登山に対応した服装・装備をきちんと整えることが大切です。日帰りといって、山を甘く見ないことです。服装としては、長袖の上着に、長ズボンで、雨具、着替え、下着、防寒具、帽子、手袋などが必要となります。ズボンは、山頂の気温や強風を想定して、風を通しにくいものを選ぶべきです。また、雨具は、完全防水で、汗だけは外に出すゴアテックス素材のものが体温調整に優れています。

 装備

 装備としては、登山靴、リュック、ヘッドライト、手袋、サングラス、酸素缶、カイロ、などです。登山靴は、岩場や難所もあることから、足首まで深くはくことができるものを選ぶことが大事です。サングラスは強い紫外線を避けるために必要になります。
 
 食料

 登山、下山で半日ほどかかりますから、食料は、2食分を用意します。消化が良くて、持ちやすいおむすびやサンドウィッチなどがいいでしょう。リュックの中身を見ながら、軽食を加えるのもいいと思います。水は1-1.5リットル。どうしても足りない場合は、山小屋で購入することもできます。疲労復に効果のある飴やクッキー、キャラメルなども持参したいところです。糖分やビタミンが手軽に摂取できます。

 高山病、熱中症対策

 8合目付近から標高は3000メートルを越えてきます。頭痛や吐き気、息苦しさなどの症状がないか、常にチェックすることが重要になります。5合目から登山を開始し、6合目、7合目、8合目でそれぞれ30分程度休息し、体調を高度に慣らすようにします。
 昼間、登山する場合には、熱中症にかからないよう配慮することも大切です。

 体力強化

 登山に向けて、山登りに必要な体力を強化します。ウォーキングやジョギング、トレーニングジムでの運動などが効果的でしょう。階段を歩いて登ったり、通勤の際、一駅前の駅で下車して、会社あるいは自宅まで歩くのもいい訓練になります。高尾山など近場の山に登るのも富士山登山に向けた準備になります。

 バスツアーもおすすめ

 吉田ルートで登るバスツアーも人気です。東京・新宿駅を深夜、出発、午前4時頃、5合目に到着して、登山するものです。6合目くらいで、ご来光を眺め、頂上まで登って、下山します。ガイドが同行するうえ、仲間もいますから、登山がしやすくなっています。下山後、富士山のふもとで、温泉に入るというツアーもあります。まずは、バスツアーから富士山登山に参加し、その後は、自分で、登山を計画するという方法もいいかもしれません。

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