蚊が増える季節になり、感染症に注意が必要になってきました。そのひとつのジカ熱は、妊婦が感染すると、小頭症の乳児が生まれる恐れがあります。ジカ熱が多発している中、南米の国や地域に渡航する際は、警戒することが大切です。ジカ熱の症状や予防法をまとめてみました(トップのイラストは、「いらすとや」のものです)。
◇ジカ熱とは?
ネッタイシマカという蚊によって媒介され、人に感染します。1950年代から赤道付近で発生していましたが、数年くらい前までは、いくつかの地域で発生する感染症でした。2016年に入って、感染者が中南米で急増、世界保健機関(WHO)が2月に、緊急事態を宣言しました。ジカ熱感染者を蚊が刺し、その蚊が別の人を刺すと、さらに感染者を増やすことになります。
日本国内では2014年夏に、デング熱が約70年ぶりに発生しましたが、この時、デング熱を媒介したヒトスジシマカも、ジカ熱を媒介するとされています。
◇症状
発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状があります。感染1週間後に、これらの症状が出ます。デング熱に比べると、症状は重くなく、入院して治療することもあまりありません。また、症状が出ないケースも多く、感染に気付かないまま、感染が拡大することもあります。
妊婦が感染した場合は、乳児が小頭症になる恐れがあると、米国の疾病対策センターがジカ熱の危険性を警告しています。感染者が増えれば、妊婦が感染する可能性も高くなり、注意が必要です。
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◇ジカ熱の多い国々
国立感染症研究所のホームページによると、中、南米やカリブ海地域など20の国や地域でジカ熱の症例が報告されています。昨年のブラジル五輪でも再三、報道されたように、ブラジルでは、ジカ熱に感染した妊婦から、小頭症の乳児が多く生まれています。
◇予防法
感染を防ぐためのワクチンは現在、開発中ですが、最大の予防法は、蚊に刺されないようにすることです。ジカ熱の多発国、地域に渡航した時はできるだけ、肌を出さないよう、半袖や短パン、スカートなどを避けることが大切です。熱い時は大変ですが、感染を防ぐという意識で、長袖のシャツなどを着るように心掛けましょう。虫よけのスプレーを携帯することも対策になります。
また、蚊は、水のある場所ややぶなどの草の茂みを好みます。衛生状態の悪い場所には行かないことも重要です。
私はインド駐在中、蚊に刺されて、デング熱に罹り、40度の高熱と筋肉、関節痛に悩みました。また、肝臓の数値も大幅に悪化し、蚊が媒介する感染症の恐ろしさを身を持って体験しました。蚊には十分、気をつけたいものです。
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