貯金や投資で莫大な資産を築き、勤勉をモットーに生涯で376冊の著書を書いた本多静六・林学博士は、睡眠を大切にしました。疲れたら寝て、常に、頭脳をクリアな状態にしていました。睡眠をもとに効率よく働くことを日々、考え、多くの偉業を成し遂げました。
「私のような凡人が、他の天才人と一緒に進んで行くには、どうしても働く時間を増やさなければならない」。
本多博士は、著書「成功するために必要なシンプルな話をしよう」の中で、こう書いています。働く時間を増やすために、睡眠をうまく取る。いつも頭を朝起き立てのように、明瞭にしていくことにしていました。
「睡眠の度は、眠る長さと深さを掛け合わせたもの」として、短くても深く寝ることを心がけていました。苦学時代は1日3時間、それ以後は4時間でしたが、十分疲れるまで働き、横になれば深い眠りに入れると考えました。
そして、その短時間の熟睡を補うため、日中、疲れたら、その場で、10分から15分くらい幾度でも寝ることにしていました。「床の上、椅子の上、草原でも、どこでも眠る」と書いています。
大量の仕事を睡眠で支えたことがよくわかります。
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私も海外駐在中、睡眠の大切さを痛感しました。欧州では、夏は7時間、冬は8時間、日本との時差があります。日本の時間帯に合わせて働くことも多く、睡眠不足で、思うように仕事がはかどらなかったことを何度も経験しました。本多博士のように、昼食後など細切れでも、睡眠を取って、効率を高める工夫をしました。
「睡眠不足では、いい仕事ができないな」と感じたものです。
睡眠について考えていくと、潜在意識の存在にも気づかされます。ジョセフ・マーフィー博士の著書「眠りながら成功する」を読むと、睡眠と潜在意識の関係がよくわかります。
まず、睡眠は心や体の健康に不可欠としたうえで、眠ることの大切さを説いています。そのうえで、潜在意識は眠らず、いつも仕事をしているので、この潜在意識をうまく活用することを強調しています。
「眠ると知恵がでます」と書いています。
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潜在意識は、あらゆる生命機能を制御するだけではなく、眠る時に話しかければ、指示や導き、答えを出してくれると言います。小説や本を書いたり、発明にとりかかっているのなら、眠る時、潜在意識に話しかければ、潜在意識の知恵や知性、力が小説や本の内容を示してくれたり、発明への解答を示してくれるのだそうです。
「あなたの未来は、今、あなたの心の中にあり、それは習慣的な思考や信念によって決まります」として、未来がすばらしいものであると信じれば、潜在意識が働いて、すばらしいものになると書いています。「最善を信じれば、常に最善のことがあなたに起こります」とも強調しています。
起きる時間を寝る前に潜在意識に指示しておけば、潜在意識が、その時間に起こしてくれる――。
面白いことに、本多博士も、マーフィー博士も、同じことを書いています。本多博士も、潜在意識をうまく活用していたことがわかります。