ことわざには、人生を生きる上での知恵が凝縮されています。生き方を示してくれることもあるでしょう。励ましてくれることもあるでしょう。逆に、戒めてくれることもあります。そんなことわざを子供向けに簡単に解説したのが「辞書びきえほん ことわざ」(ひかりのくに)の一冊です。
面白いことわざを検索して勉強しましょう(トップの写真は、カラフルなイラスト付きで解説された本の1ページ)。
「私は、子どもを指導するとき、国語の時間だけでなく、生活のいろいろの場面で子どもたちにことわざを語ってきたように思います。ことわざは古文の暗唱などとともに、未来の子どもたちへのプレゼントだと考えていたからです」
「なぜなら、言葉というものは、時には人の人生を変えてしまうほどの力を持つことがあるからです。また、困ったときなど、言葉の力で困難を克服できることだってあります。そうした不思議な力を持った言葉の中で、特にすばらしい力を持ち、時代を越えて語り継がれてきたものが、ことわざなのです」
この本の監修者である隂山英男さんは本の冒頭で、こう書いています。
ことわざには、すごい力があることがわかります。
(私が持っているのは、2010年発行の第5版ですが、2017年発行のものもあります)。
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この辞書では、ことわざをはじめ、慣用句、故事成語、四字熟語など800語が解説されています。まずは、
「頭や顔をつかったことば」
「目や鼻をつかったことば」
「耳や口や舌をつかったことば」
「犬や猫をつかったことば」
「牛や馬や羊をつかったことば」
「花や植物をつかったことば」
「雨や風や雪をつかったことば」
「火や水をつかったことば」
「季節をつかったことば」
「数字をつかったことば」
「お金をつかったことば」
「生き方や考え方をあらわすことば」
「ピンチや困難をあらわすことば」
「失敗や後悔をあらわすことば」
「評判やうわさをあらわすことば」
などのジャンルで、ことわざなどが解説されています。
そして、その後は、あいうえお順にことわざを引けるようになっています。巻末には、やはり、あいうえお順に「さくいん」が付いています。
簡単にわかりやすく解説されているのが特徴です。ほんのりとしたイラストも、より、言葉についての理解を深めてくれます。にていることば、反対のことばなども索引に従って弾けるようになっています。
子どもたちが本を読んだり、テレビ番組を見たりして、疑問に感じたことわざなどがあったら、早速、索引で探して読んでみるといいでしょう。日本語がどうできあがってきたのかについての理解も深まるはずです。
「対象年齢6さいから」となっていますから、やさしく解説されています。ただ、子どもだけでなく、大人も楽しく読み込むことができます。私も机の上に置き、時間があったら、ページを開き、そこに載っていることわざなどを読んでいます。
そのたびに、日本語の奥深さを感じています。