大雨情報がよりわかりやすくなりました。気象庁が2019年5月末、「大雨特別警報」や「土砂災害警戒情報」など防災気象情報を5段階の危険度に分けて公表し始めたためです。
危険度ごとに、「命を守る」「すぐに全員避難」など住民が取るべき行動が定められています。大雨状況に応じて、危険度が発表されたら、その危険度に応じた行動を取りましょう(トップのイラストは、「いらすとや」のものです)。
◇大雨警戒レベル
気象庁などによると、危険度は以下のようになっています。
=危険度5=
気象庁 大雨特別警報、河川氾濫発生情報
↓
自治体 災害発生
↓
住民が取る 命を守る
べき行動
=危険度4=
気象庁 土砂災害警戒情報、河川氾濫危険情報
↓
自治体 避難指示(緊急)
避難勧告
↓
住民が取る すぐに全員避難 これが極めて重要です。
べき行動
=危険度3=
気象庁 大雨・洪水警報、河川氾濫警戒情報
↓
自治体 避難準備
↓
住民が取る 高齢者や身障者など避難
べき行動
=危険度2=
気象庁 大雨・洪水注意報、河川氾濫注意情報
↓
自治体 --
↓
住民が取る 避難方法の確認
べき行動
=危険度1=
気象庁 早期注意情報
↓
自治体 --
↓
住民が取る 最新情報に注意
べき行動
まず、気象庁から発表される「大雨特別警報」や「河川氾濫発生情報」などに注目です。それに応じて、自治体からは、「避難指示」「避難勧告」が出されます。この2つの情報に応じて、「住民が取るべき行動」がわかりますので、それらの行動を取りましょう。
矢印に従って行動することが重要です。とてもわかりやすくなっています。
◇特に、危険度5の場合
災害が発生してしまうと、避難所まで行けないケースも出てきます。
こうした時は、
・近くの高台まで移動する
さらに、外出できない時は、
・自宅の2階に移る
・山や崖から離れた部屋に移る
などの対応が必要になります。危険度を少しでも減らして、命を守るよう心掛けることです。救助を待ちます。
◇5段階の危険度の理由
2018年7月の西日本豪雨での反省が背景にあります。避難勧告や避難指示がどう違うのか、また、どちらが危険度が高いのか、などがよくわからず、逃げ遅れて犠牲者を出す結果になったためです。犠牲者は200人を越えました。
◇5段階の危険度を活かすには
その都度、出される防災気象情報に気を配るのはもちろんですが、普段から、家族や職場の人々と以下のような事項を話し合っておくことが大切です。
・家庭や職場では、地形的に、どんな危険があるのか
・避難はどう行うか
・避難のルートはどうなるか
・避難場所はどこになるのか
・食料は何日分、確保してあるのか
・防災用品は十分か
などです。
◇まとめ
自然の怖さを甘く見ず、気象庁などの情報をうまく生かして、早目早目に行動しましょう。