6月15日、今日は何の日? 特急列車に関して、何の記念日かを解説

 6月15日、今日は何(なん)の日でしょうか。特急列車に関して、何の記念日かを解説します。過去の歴史を知って、充実した1日にしたいものです。

6月15日、今日は何の日? 特急列車に関して、何の記念日かを解説

 もう100年以上前になりますが、6月15日は、1912年(明治45年)、東京・新橋駅-山口県下関駅で、日本で初の「特別急行(特急)」列車が運行を開始した日です。展望車も連結した豪華列車で、日露戦争(1904-05年)勝利で高揚した国力を象徴するものになりました。

 特急列車は、それまで、新橋-神戸間を走行していた「最急行列車」(急行列車に相当)の走行区間を下関にまで延長する形で導入されました。ただ、列車車両は一新、7両編成の特急列車(1等、2等車のみで、大衆用の3等車はありませんでした)が1日に、上り、下り各1本、新橋-下関間を走行しました。

 当時のダイヤを調べると、下り列車は午前8時半、新橋を出発、神戸を経由して、翌日午前9時38分、下関に到着しました。

 上り列車は午後7時10分、下関駅を出発、やはり、神戸を経由し、翌日の午後8時25分、新橋に到着しました。

 走行時間は

 下りが25時間8分
 上りが25時間15分

 でした。

 今と比べると、かなりの時間がかかりましたが、特急列車の登場は、日本の鉄道が高速化に向けて本格的に歩み始めたものになりました。

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日本の鉄道の歴史

 1872年(明治5年)、日本で初めて、蒸気機関車が新橋-横浜間を走り、鉄道が開業しましたが、その発着駅となったのが「旧新橋停車場」=写真=です。明治当時の駅舎の外観を忠実に復元したものです。

 旧新橋停車場は、1914年(大正3年)、東京駅が開業したのに伴い、東海道本線の発着駅を東京駅に譲りましたが、旧新橋停車場の歴史展示室に行ってみると、日本鉄道の父と言われた井上勝をはじめ、鉄道普及にかける明治時代の人々の情熱が伝わってきます。

 「レイロウ(レイルロード)という蒸気車があり、数十人が乗り、力を労せずして旅行ができる。蒸気船とからくりは同じということである」

 出漁中に遭難、アメリカの捕鯨船に救助されて米国に渡り、米国社会をつぶさに見た中浜万次郎(ジョン万次郎、1827年-1898年)は、回想記「漂客談奇」で、こう、蒸気機関車について書いています。

 そんな言葉を頭に浮かべながら、日本各地を高速で結ぶ新幹線に想いを寄せると、日本の鉄道が大きく進展してきたことがわかります。

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