誰でも高校や中学などの教科書を買うことができる教科書供給所があることを知り、その一つ、東京・神保町の大型書店「三省堂」にある教科書供給所に行きました。小学校から高校までの教科書がズラリと書棚に並んでいます。カラフルな図表や写真、イラストも多く、読みやすくなっています。早速、高校の「世界史A」と、中学3年生用の英語教科書「NEW CROWN」を購入しました。
「学生時代に苦しめられた、なつかしい教科書に出会うことができます」
こんな文章を、「池上彰のニュースの学校」という本で読んだのが教科書供給所に興味を持ったきっかけです。教科書供給所は全国の各都道府県にあり、都内では、新大久保や南千束にもあるそうです。
なつかしい教科書は、書棚にありました。小学校の教科書はあまり覚えていませんが、中学や高校では、教科書のタイトルや出版社を見ると、なつかしさがこみあげてきます。手に取ると、どの教科書も理解しやすいよう、丁寧な文章で解説されています。値段も手ごろです。一つの教科を見ても、いくつかの出版社から発行されており、数冊を買い集め、次々に読んでみたくなります。
「世界史A」(山川出版社、675円)と、中学3年生用の英語教科書「NEW CROWN」(三省堂、325円)を買ったのは、池上さんが著書の中で、「世界史A」で歴史を学び、中学の教科書で英語を勉強し直すようすすめていたからです。
「世界史A」は、大学進学者が少ない専門高校(商業科や工業科)で使われていますが、普通科の高校で使用される「世界史B」に比べると、詳細にこだわらないため、歴史の大きな流れが理解できるようになっています。
「『世界史B』は、実に細かい固有名詞が大量に盛り込まれている反面、細かすぎて、歴史の大きな流れが見えにくくなりがちです」
「『世界史A』は、一般の社会人にとっても十分に読み応えがあります。ルネサンスだとか、宗教改革だとか、をしっかり『読ませる』文章で説明してくれています。特に近現代史の記述が充実しています」
池上さんは、こう書いています。
私も主に海外勤務時代、世界史の高校教科書をよく読みました。歴史教科書では定評があった、やはり山川出版社のものでしたが、当時の教科書は「詳説 世界史」でした。今はすっかり黄ばんでいますが、今度は、この「詳説 世界史」と「世界史A」を読み比べてみたいと思います。
池上さんは、「英語は中学の教科書で学ぼう」として、「中学2~3年の教科書を丁寧に読んで、文章を暗記してしまう」ことをすすめています。私も、短文ですが、使用頻度が高い文章を丸暗記していくつもりです。英語の表現能力は高まるでしょう。
作家の佐藤優さんも、「教科書と学習参考書で基礎知識をつける」として、「世界史A」や「日本史A」を学ぶことをすすめていますが、5年に1回、高校の教科書を買い替えて読むようにしているといいます。
教科書で学ぶ。こんな姿勢を大切にしたいと思います。