２０１７年１月２０日、ドナルド・トランプ氏（７０）が第４５代米国大統領に就任するのに伴い、元人気モデルのメラニア・トランプ夫人（４６）がファーストレディーになります。外国生まれの女性がファーストレディーになるのは、第６代ジョン・クィンシー・アダムズ大統領（１８２５年－１８２９年在任）のルイーザ・アダムズ夫人（英国出身）以来、約１９０年ぶりです。メラニアさんの横顔（プロフィール）は？そして、ファーストレディーとしてどんな役割を果たすのでしょうか。
メラニア・トランプ（Melania Trump）夫人
１９７０年４月２６日、スロベニア南部ノボメスト生まれの４６歳。
１７歳でモデルとなり、イタリア・ミラノやフランス・パリなどで活躍。１９９６年からニューヨークで活動するようになりました。世界的なファッション誌「ヴォーグ」の表紙を飾ったこともあります。２００１年にアメリカの永住権を取得、２００５年１月、ドナルド・トランプ氏と結婚しました。ドナルド・トランプ氏にとっては３人目の夫人（２人の年齢差は２４歳）となりました。２人の結婚式には、今回の大統領選で大統領の座を競ったヒラリー・クリントン氏と夫で元大統領のビル・クリントン氏も出席していました。
その後、メラニアさんは２００６年にアメリカの国籍を取得、ドナルド・トランプ氏との間で、バロン君（現在１０歳）を出産しました。現在は、宝飾品や腕時計のデザインを手掛けています。母国語のスロベニア語のほか、英語、フランス語、セルビア語、ドイツ語を話します。
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今回の選挙戦で
盗用疑惑と学歴詐称疑惑が表面化しました。盗用疑惑は、メラニアさんが夫ドラルド・トランプ氏の応援演説で、ミシェル・オバマ大統領夫人の演説を盗用したもので、トランプ陣営のスピーチライターが謝罪しました。また、学歴詐称疑惑は、夫人の経歴として、スロベニアのリュブリャナ大学で建築学の学位を取得していたとサイトに書かれていたものです。実際は学位を取得しておらず、メラニア夫人は、その後の雑誌インタビューで、モデル業を優先して、１年で大学を中退したことを明らかにしました。
ファーストレディーとしてどんな役割を果たすか
メラニア夫人はまだ、ファーストレディーについて多くを語っていませんが、女性や子供たちのために力を尽くしたいことを表明しています。特に最近は、子供にとって有害なソーシャルメディアがあるとして、有害なものは廃止するよう働きかけることを強調しています。演説盗用や学歴詐称疑惑が響いて、メラニア夫人は選挙戦中、「好感度が低いファーストレディー候補」となっていました。メラニア夫人がどうファーストレディとして、この批判を跳ね返すか注目されます。
【ファーストレディー】
ファーストレディーは直訳すると「第１級の（高貴な）女性」です。米建国当初は、「レディ・ワシントン」などと呼ばれることが多くありましたが、第１９代大統領夫人のルーシー・ヘイズさんが精力的な社会活動を評価されて「ファーストレディー」と呼ばれるようになり、その後、このファーストレディーが大統領夫人を指す言葉として定着しました。
ただ、公式な肩書ではなく、役割も明確に規定されているわけではありません。大統領の日常生活を支えるほか、ホワイトハウスのホステス役として国賓らをもてなしたり、大統領に同伴、あるいは大統領の代理として、公式行事に参加したりします。外国公式訪問には同伴して外交関係の維持・向上のために大統領を支えることが多くなっています。
国家元首が女性の場合、夫は「ファーストジェントルマン」と呼ばれるのが通例となっています。今回の大統領選でヒラリー・クリントン氏が勝った場合は、夫で元米大統領のビル・クリントン氏は、「ファーストジェントルマン」と呼ばれることになったはずです。
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