2021年2月13日深夜、福島県沖で発生したマグニチュード7.3の地震について、気象庁は、2011年3月11日に起きた東日本大震災の余震であるとの見解を示しました。もうすぐ東日本大震災発生から10年になるのに、その余震が続くのか、と驚いた方も多いでしょう。
東日本大震災の余震はいつまで続くのでしょうか。余震は、本震より大きいのか、小さいのかも含めて、余震についてまとめました。
東日本大震災の余震はいつまで続く?
余震の発生メカニズム
気象庁や新聞各紙の報道によると、東日本大震災は、マグニチュード9.0の大きな揺れを記録、これに伴い、青森県沖から千葉県沖までの震源海域で、岩盤に大きなズレが生じたと見られています。気象庁のホームページによると、本震の揺れで岩盤が不安定になり、それを解消するために、余震が発生するといいます。
気象庁は、青森県沖から千葉県沖までの震源海域で発生する地震を余震と位置付けています。今回の地震は、東日本大震災の震源地から約110キロ南西に離れた地点で発生しました。余震は本震の周囲で発生し、この地域を「余震域」と言います。大きな余震は、この余震域の端で起きやすくなっています。
ただ、余震発生のメカニズムについては依然としてはっきりしない部分も残っています。
余震の頻度は?
余震の頻度は、年月の経過とともに減っていく傾向があります。
朝日新聞(2021年2月14日付朝刊)によると、青森県沖から千葉県沖までの震源海域で起きたマグニチュード4以上の余震は以下のようになっています。
本震から2019年3月10日までの1年間 5383回
2019年3月11日からの1年間 175回
と30分の1に減っています。ただ、東日本大震災発生前に比べると、地震発生は増えています。
日本科学未来館の公式サイトによると、余震の数は目安として、
本震から 2日後に、約 2分の1に
本震から 10日後に、約 10分の1に
本震から 20日後に、約 20分の1に
本震から100日後に、約100分の1に
それぞれ、減るとしています。
余震の期間
本震が大きいほど、余震は長く続く傾向になっています。東日本大震災の余震が今も発生していることからもわかります。
2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震では、津波で30万人以上が死亡しましたが、最大マグニチュード7.8の地震など余震が今も続いています。
日本でも、1891年に発生した濃尾地震で、揺れは小さいとはいえ、余震とみられる地震が続いています。
大地震の場合、余震は100年続くとする地震の専門家もいますが、余震の期間についても、まだわからない点があります。
余震は、本震より大きい?
余震は、本震より大きいのかどうか気になりますが、一般的には、本震のほうが大きく、余震は小さくなっています。
ただ、2016年に発生した熊本地震は、「余震は、本震より小さくなる」との常識を覆すものになりました。4月14日の地震が本震とみられましたが、実際には、この地震の2日後の4月16日の地震が本震だったからです。
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まとめ
東日本大震災の余震は今後も、まだまだ続きそうです。今回の地震でも、福島、宮城で最大6強の地震があるうるとして、1週間程度警戒するよう気象庁が呼びかけています。注意が必要です。
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