江ノ島までのお参りが江戸庶民に大人気 何が楽しかったか? 今も、おすすめの観光スポット

 江戸時代、江ノ島(神奈川県)までのお参りが江戸庶民にとって大人気でした。何が楽しかったのでしょうか。今も、おすすめの観光スポットになっている江ノ島までのお参りの魅力を探ってみました。

江ノ島までのお参りが江戸庶民に大人気 何が楽しかったか?

3泊4日の旅

 伊勢神宮(三重県)を目指す伊勢参りは、江戸時代、庶民の一生の夢でした。伊勢を目指す人々で、全国各地の街道は年中、にぎわい、活気にあふれました。ただ、江戸庶民にとってはなにぶん、遠くて往復で約1か月かかったため、江戸庶民は近場で、江ノ島にお参りしました。

 江ノ島が大山と並んで、人気のお参りの場所になりました。

 江の島も大山も、箱根の関所の手前で関所手形が不要だったためです。庶民は主に3泊4日の日程で、江ノ島までのお参りをしました。

 大山は「大山石尊大権現」という男神
 江ノ島は「江ノ島弁財天」という女神

 がそれぞれ祀られています。

 江ノ島までのお参りでは、江戸庶民は初日、保土ヶ谷などで宿泊し、翌日、江ノ島弁財天を拝みました。その日は江ノ島で宿泊し、翌日、戸塚などで宿泊して、江戸に戻る、というのが3泊4日の旅でした。

精進落とし

 お参りが目的でしたが、江戸庶民は旅の間、宿場の旅籠や江ノ島の参道などで、飲んで、食べる、「精進落とし」という大騒ぎを楽しみました。年に一回、あるいは、数年に一回でしたから、その大騒ぎは大いに盛り上がったといいます。

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江ノ島は今も、おすすめの観光スポット

 調べてみると、東京・日本橋から出発するとして、江ノ島までは片道で55キロから60キロあるようです。大変な距離です。

 「老子は、『人の命は我にあり、天にあらず』といっている。ひとの命はもとより天から受けた生まれつきのものであるが、養生をよくすれば長命となり、不摂生であれば短命となる。つまり長命か短命かは、われわれの心次第である」

 江戸時代の本草学者である貝原益軒は、その著「養生訓」(伊藤友信訳、講談社学術文庫)の中で、こう書いています。突然、病気にかかることはありますが、健康に留意することが大切なことがわかります。

 まず、健康のため、江ノ島に向けて歩くのもいいでしょう。江戸時代と同様、途中で宿泊して、3泊4日で往復する方法もあります。もちろん、東京-江ノ島間の一部を歩くのもいいでしょう。

 電車の旅も、楽しいひと時になります。

 江戸時代の「精進落とし」をどこかで体験することも可能です。

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まとめ

 江戸時代の江ノ島までのお参りを現代で、うまく活用することができます。実際に歩いたら、どんな風景が見えるか。東海道53次の旧街道の一部を歩くことになる江ノ島行きが楽しみになってきます。

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