江戸時代、江戸に屋敷を持った諸大名は、趣向を凝らして、日本庭園を築造したと言います。東京・文京区にある「小石川後楽園」もその一つです。小石川後楽園の歴史や見どころはどうなっているのでしょうか。また、入園料やアクセスはどうでしょうか。小石川後楽園についてまとめました。
小石川後楽園の歴史や見どころは?
小石川後楽園の歴史は?
「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」
庭園のパンフレットによると、後楽園の名前は、中国の范仲淹(はんちゅうえん)の「岳陽楼記」の言葉から採られたのだそうです。
水戸徳川家の祖、頼房が江戸時代初期、中屋敷に作った庭園で、2代目の藩主、光圀の時に完成したといいます。浜離宮恩賜庭園(東京・中央区)、旧芝離宮恩賜庭園(東京・港区)の大名庭園と同様、池を中心にした「回遊式築山泉水庭園」です。
遺臣朱舜水の意見を取り入れ、「円月橋」「西湖提」など中国の風物を取り入れたのが特徴で、日本の自然美とうまく調和しています。国の特別史跡・特別名勝になっています。
小石川後楽園の見どころは?
正門から園内に入ると、推定樹齢60年の枝垂桜が目に入ってきます。満開の季節を迎えると、その圧巻ぶりが多くの観光客の眼を楽しませてくれます。
枝垂桜
東の方向に歩くと、円月橋があります。朱舜水による設計で、石造りのアーチ型がとても印象的です。水面に映る橋の形が月のように見えることから、「円月橋」と名付けられたのだそうです。
中国・杭州の西湖の堤にみたてた「西湖堤」とともに、中国の風雅さがうまく日本の庭園にマッチしています。中国の庭園を感じさせてくれます。
小蘆山
円月橋
京都の愛宕山の坂にならって作られた47段の石段を上がると、光圀が将軍家光からもらった「文昌星」像を安置した「八卦堂跡」があります。文昌星を持つ人は、文化、芸術に優れた人が多いとされ、文学を愛した光圀がその像を大切にした理由がわかります。
八卦堂跡
藤田東湖の記念碑、梅林、「不老水」と名付けられた井戸、田圃、水戸藩書院のあった「内庭」などを眺めながら園内を歩くと、庭園の中心にある池は、どこから見ても、美しい景観となっています。
琵琶湖を見立てて作られたといい、池の中には、大泉水があり、蓬莱島、竹生島が浮かんでいます。いつまで見ていても飽きません。
藤田東湖の記念碑
不老水
江戸時代の酒亭を再現した九八屋 酒は昼は九分、夜は八分から「九八屋」と名付けられました。
中国風の石畳「延段」 切石と玉石を巧みに組み合わせてあります。
小石川後楽園の入園料やアクセスは?
小石川後楽園の入園料は?
小石川後楽園は、東京都文京区後楽1丁目にあります。
開園時間は、午前9時から午後5時までで、年末年始(12月29日から1月1日まで)が休園となります。
入園料は、一般300円
65歳以上150円
となっています。小学生、都内在学・在住の中学生は無料です。
小石川後楽園へのアクセスは?
小石川後楽園の最寄り駅は
都営地下鉄大江戸線
JR総武線
東京メトロ東西線・有楽町線・南北線
の飯田橋駅
東京メトロ丸の内線・南北線の後楽園駅です。
まとめ
近くには、東京ドームもあります。野球やコンサートなどで東京ドームを訪れたら、小石川後楽園に足をのばしてはいかがでしょうか。四季によって、庭園の美観は大きく変化します。日本庭園を歩く旅を満喫することができます。
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