岳の幟は、雨乞いの祭りです。雨乞いはどんな形で行われていたのか、とても興味深いものです。そんな岳の幟の2024年の日程や場所、見どころはどうなっているでしょうか。また、岳の幟の読み方や由来、歴史はどうでしょうか。岳の幟についてまとめました。
岳の幟2024年の日程や場所、見どころは?
岳の幟2024年の日程や場所は?
岳の幟〜2018.7.15長野県上田市
信州の鎌倉とも言われている別所温泉に伝わる雨乞いのお祭りです。
国の選択無形文化財にも指定されていて1998年に開催された長野オリンピックの閉会式でも紹介されました。 pic.twitter.com/V1PPL8hW6W— shinsyu_photo (@shinsyu_photo) March 4, 2021
毎年7月15日に近い日曜日に行われており、2024年は7月14日(日)に行われます。
午前6時から正午までです。
場所は、上田市別所の夫神岳
別所温泉街
別所神社
です。
岳の幟2024年の見どころは?
雨乞いの祭りは、以下のような形で行われます。
夫神岳山頂 氏子の男たちが早朝、夫神岳に登り、九頭竜神の祠に、幟とお神酒を供えたうえで、五穀豊穣と地域安全を祈ります。
↓
氏子の男たちが幟を建てて、山頂から下り始めます。幟は、竹に色とりどりの布を垂らしたもので、数十本あります。
↓
三頭獅子、ささら踊りの一行とともに、別所温泉街を巡ります。三頭獅子は、笛や太鼓のお囃子に合わせて、獅子3頭が躍ります。また、ささら踊りは、花笠をかぶった小学生の童女らが舞い、踊ります。
岳の幟は雨乞いの祭り 読み方や由来、歴史は?
別所神社@上田市 別所温泉
国の重要無形民俗文化財の雨乞いのお祭「岳の幟」の御朱印(期間限定)と #ぐるっと上小ご朱印めぐり 八社目 pic.twitter.com/D5K2LP1Lde— とりふたん (@WinterTruffle14) September 6, 2022
岳の幟の読み方は?
「岳の幟」は、「たけののぼり」という読み方をします。
祭りの名前、そして、その読み方からも、ユニークな雨乞いの様子が想像できます。
岳の幟の由来、歴史は?
岳の幟は16世紀初めの室町時代に始まったとされています。
上田市別所温泉付近は常に水不足が深刻で、干ばつに襲われることも多く、たびたび、不作に悩まされたと言います。このため、農民らが、夫神岳(おがみだけ、標高1250メートル)に登り、雨乞いをしたところ、雨が降り、その結果、作物が育って豊作になったのだそうです。
その後、農民らは、夫神岳の山頂に九頭竜神を祀った祠を建て、毎年、家で織った布を奉納し、雨乞いするようになりました。
500年以上続く歴史があり、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
「雨のことば辞典」〈倉嶋厚、原田稔編著)は、「雨乞習俗の研究」(高谷重夫著)を引用・要約して、雨乞いの方法について、大きく分類した5種類を紹介しています。以下のような形です。
第一類 氏神社境内の雨壺(小池)を清掃し注連縄を張るなどの「祭場・祭具の浄化、祭場標示」
第二類 雨乞天神の神輿を諸方に渡すなどの「神出御(しゅつぎょ)」
第三類 滝壺の岩に味噌を塗りつけたり、川に木刀を流すなどの「神饌・幣物」
第四類 村中が出て氏神にお百度を踏むなどの「神熊」
第五類 村人全員が集まって踊るなどの「芸能」
となっています。
岳の幟は、第二類や第五類でしょうか。
「雨乞習俗の研究」はさらに5種類を53項目に分類したうえで、170の事例を紹介しているそうですが、雨乞いひとつ取っても、いろいろな方法があることがわかります。地域に根付いた祭りがたくさんあることがわかります。
岳の幟へのアクセス
おはようございます。
週末に地元の夏の風物詩、雨乞い祭の「岳の幟」がありました。
最終地点の別所神社で浴衣姿の女の子たちのささら踊り。ギザギザの竹(ささら棒)を鳴らして舞います。「ざっくざくエンヤ~♪」#夏祭り #上田市 #別所温泉 #岳の幟 #浴衣 pic.twitter.com/W3u0yEv4Qj— kusudama ZOO💊 (@kusudama_zoo) July 17, 2018
電車の場合
JR上田駅から上田電鉄別所線・別所温泉駅下車 徒歩約10分で別所温泉街、別所神社
車の場合
上信越道上田菅平ICから、国道144、143号線を経由して県道65号へ。さらに、県道177号線へ入り、別所温泉街へ。
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まとめ
【第519回岳の幟(たけののぼり)開催!】
7月17日に、別所温泉に伝わる雨乞いの祭である岳の幟が開催されます。
天に昇る龍を象った色鮮やかな布が取り付けられた幟が、山を下ります。
国の選択無形民俗文化財であり、日本遺産構成文化財でもある珍しい祭をご覧ください。https://t.co/2Kz3lcSpx0 pic.twitter.com/VjEgn1ACaw— 日本遺産!信州上田・塩田平レイライン (@jh_ueda_leyline) July 8, 2022
岳の幟は、新型コロナウィルス感染防止のため、2020年、2021年と2年連続で中止となり、2022年は規模を縮小して行われました。2023年は通常の形で行われました。2024年も通常開催です。ユニークな雨乞いの祭を楽しみましょう。
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