本を積んでおくと言うと、本が増えてきても読まないままにしておく、というマイナスのイメージがありますが、評論家でエッセイストの外山滋比古さん(故人)が287万部突破のロングセラー「思考の整理学」で提唱している「つんどく法」は、とてもプラス効果の高いものです。
「思考の整理学」(外山滋比古著)の要約と感想 中 「つんどく法」の効果は?
外山滋比古さんの『思考の整理学』を紹介するのは何度目でしょう。何度紹介しても新たに『読んでみます。』という人が出てくるので何度でも紹介します。『頭にも空きを用意しましょう。』ていう気づきは大きいです。 pic.twitter.com/zTmx39fRUi
— 秋田道夫 (@kotobakatachi) July 14, 2024
「つんどく法は文字通り、積んで、そして、読む勉強法である。そして、これがなかなか効果的である。昔の人は多くこの方法によっていたのではないかと想像される」
外山さんは、自らのつんどく法について、こう書いています。
テーマを決めたら、出来る限り多くの参考文献を集める。集められるだけ集めるまで読み始めない。資料が最大限集まったら、机の脇に積み上げ、片っ端から読んでいく。読むことに集中して、ノートやメモは取らない――。これが外山流のつんどく法です。
1冊1冊読んでいくと、3冊目くらいから、重複するところが出てきて、これが、常識化した事柄、あるいは定説になっているものであることがわかるそうです。1冊目がもっとも読み終えるのに時間がかかるため、標準的なものから読むことが必要といいます。同じ問題の本をたくさん読めば、読まなくてもいい部分がわかるとしています。
「最初の1冊に3日かかったとしても、10冊で30日、などという計算にはならない。一気に読み上げるのは、案外、効率的である」と外山さんは書いています。
そして、もう一つ。読み終えたら、すぐにまとめの文章を書くことが不可欠なのだそうです。
まさに、昔の人々が、こうして勉強してきたことが想像できます。
「思考の整理学」(外山滋比古著)の要約と感想 中 つんどく法を応用 私の場合
思考の整理学(著:外山 滋比古)
◯どんな人にオススメか
指示待ち人間だと感じている人
知的好奇心がある人◯刺さったワンフレーズ
ただ知識があるだけでは、すくなくとも、現代においては力になり得ない。知識自体ではなく、組織された知識でないとものを生み出すはたらきをもたない。 pic.twitter.com/5MEABfVn9Z— 塩木 善智/よっしー (@WJXgG23GlE3366) August 22, 2024
私も、外山流のつんどく法に近い形で、あるテーマについて、勉強することがあります。特に、新聞記事をできるだけ多く集め、一気に読み、ポイントをまとめています。日本語の新聞だけでなく、欧米やアジアの新聞記事を集めると、世界からの視点もわかって、とても参考になります。
基礎を学んだら、専門家の意見を聞けば、理解度は一層、増すでしょう。直接、専門家に会うことがベストですが、テレビやラジオで、専門家の意見に耳を傾けるのもいいと思います。
国際問題で言えば、
アメリカ大統領選
ロシアによるウクライナ侵略問題
パレスチナ紛争
地球温暖化対策
ミサイル発射を繰り返す北朝鮮問題
米中の覇権争い
TPPやRCEPなどの巨大経済圏の誕生
ポピュリズム(大衆迎合主義)の拡大
など多くのテーマがあります。
現状がどうなっているのか、今後の展望はどうか、など勉強することもたくさんあります。
一度、勉強しておくと、その後の情勢も比較的、簡単に理解することができます。
外山流つんどく法の良さをもう一度、かみしめ、自分のつんどく法に磨きをかけていきたいものです。
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