定年になっても、おしゃれには気を配っていたいと思います。ブランド品など高価なものではなくても、自分に合った清潔感のある服装や靴、バッグ、時計な どを身に付けたいものです。そんなことから、夕刊フジで連載されている「男のみ・だ・し・な・み」(筆者・執行雅臣さん)を楽しく読んでいます。

「都心部で厚手のコートを羽織っている人は、絶滅危惧種だなと感じている。都心部はどこもかしこも暖かい。コート地は暖かくて軽い素材が開発されたこともあって、薄くなっている」

10月30日付の紙面で、執行さんは、マフラーについての記事をこう書き始めています。絶滅危惧種という表現にはどきりとさせられますが、「都心部は暖かくなっている」との時代の変化が的確にわかります。

執行さんは、寒がりなのだそうですが、よほどがまんができない寒さや雨の日以外は、(コートを着ずに)マフラーと手袋だけで過ごしているといいます。ネクタイを締めれば、首元が暖かくなる。それにマフラーが加われば、防寒は完璧としています。

マフラーは防寒よりおしゃれの役割も強くなっているそうです。執行さんはそのうえで、胸元を演出するマフラーをうまく選ぶことを勧めています。大人の雰囲 気をかもしだしたい時、若々しさを演出したい時など、その時の状況に応じて、色や柄、素材に配慮してマフラーを選ぶことを具体的に書いています。

フンフンとうなづきながら、記事を読みました。

そういえば、パリなど欧州に滞在した時、男性が、うまくマフラーを選び、ジャケットなどの服に合わせているのを見て、かっこいいなあ、と思ったことがよく あります。高価なものではありませんでしたが、どこかシックで、その人らしい雰囲気が漂っていました。ブランド品もいいものですが、お金をかけなくても、 おしゃれができることを学びました。

センスの問題でしょう。センスは、時代をどう読むか、自分はどういう状況にいるか、などを把握する力から磨かれます。

執行さんの連載記事は、紙面をびりりと破いたうえで、A4サイズのオープンファイルに入れてあります。「ツイードのジャケット」、「ネクタイ」、「パート ナーに捧げる秋冬もの」、「時計のベルト」、「おしゃれで軽量なデイパック」などの見出しの記事はどれも興味深いものばかりです。

今度は、B6サイズのカードに貼り付け、より見やすくしたいと考えています。

「おしゃれというのは内面的な若さを引き出す心の妙薬なのだ。・・・だからいくつになってもおしゃれを忘れないこと。日本では若者がおしゃれにお金をかけるが、本来おしゃれは大人のものだ」

出版プロデューサーの川北義則さんは著書「55歳からの一番楽しい人生の見つけ方」で、こう書いています。私も、外見はともかく、心は若々しくしていたいと思っています。