ちょっと心を研ぎ澄ますと、いい言葉に出会います。過去のスクラップ帳を見返していたら、駐日米大使のキャロライン・ケネディさんの、こんな言葉が出ていました。キャロラインさんは、ジョン・F・ケネディ元大統領の長女です。
「言葉には世界を変える力がある」(Words have the power to change the world)
ケネディ大使が2013年11月、大使就任に際して、読売新聞との会見で語った言葉です。その記事によると、大使は、「両親からもらった、すばらしい贈り物の一つは、言葉には世界を変える力があり、芸術は人を結束させることができる信念だ」と述べています。人気の高いケネディ大使ですから、今後も、ぜひ、その言葉で、「日本ほど重要な同盟国はない」とする日米関係をより良好なものにしてほしいと思います。
1990年代、欧州で働いていた時、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦など旧ユーゴスラビアの民族紛争を取材しました。同じ町に住み、それまで隣人だった住民が翌日には、セルビア人、クロアチア 人、イスラム教徒、と民族が違うという理由だけで、お互いに、いがみ合い、住宅に火を放って、殺し合ったことがありました。セルボ・クロアチア語という同じ言葉を話すのに、なぜ、理解し合うことができないのか、と不思議に思ったものです。宗教の残虐性の一部もかいまみました。
今の世界でも、民族紛争や、核廃絶、テロ、温暖化防止、領土など多くの問題があります。解決は容易でないものばかりですが、ぜひとも、政治家をはじめ、みんなが言葉を尽くすことで、世界を良い方向に変えてほしいものです。言葉は無力ではない、と強く信じたいと思います。
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