パリを訪れた日本人観光客が46.2%の減少 世界で減少率トップ 対前年同期比

 フランスからの報道によると、フランス・パリとその近郊を訪れホテルに宿泊した外国人観光客が2016年1-6月の間、前年同期比で、11.5%%減少しました。なかでも、日本人観光客の減少率は同期比46.2%で、トップでした。減少率は、2位ロシア(35%)、3位中国(19.6%)、4位米国(5.7%)の順です(写真は、羽田空港)。

 フランス観光当局は、外国人観光客の減少の原因として、2015年11月、パリ市内の劇場でテロ事件が起きたことを指摘しています。イスラム過激派「イスラム国(IS)」によるテロで、130人が死亡しました。フランスへの外国人観光客の数は、2015年1月のパリ市内の週刊紙本社襲撃事件以来、回復傾向にありましたが、このテロで、さらに悪化することになりました。同当局者は「パリとその近郊は安全ではないとのイメージが強まった」としています。

 今年6月の豪雨による洪水、公共機関のストも、外国人観光客の一層の減少を促しました。観光当局者は、「もはや、フランス観光をPRする段階は終わった。再建策を検討しなくてはならなくなった」と頭を抱えています。

 今回の統計には入っていませんが、今年7月には、仏南部ニースの遊歩道でテロ事件が発生、少なくとも84人が死亡、202人が負傷という大惨事も起きており、今後、外国人観光客がさらに減少する恐れもあります。

 フランスは観光大国で、毎年約8000万人(うちパリには約1600万人)の観光客が同国を訪れます。観光業は、国内総生産の7%を占める一大産業になっています。

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