内臓脂肪とは、その減らし方は? 燃焼アップで、ぽっこりお腹のメタボリックを解消

 内臓脂肪とはどんな脂肪なのでしょうか。また、その減らし方にはどんなものがあるのでしょうか。内臓脂肪を燃焼する方法を知って、さまざまな生活習慣病の前兆となる「ぽっこりお腹」の解消を目指しましょう。「ぽっこりお腹」というと、どこかコミカルで憎めないイメージもありますが、健康を考えると、決して放置はできません。

 ◇内臓脂肪とは?

 内臓脂肪は、皮下脂肪と並ぶ体内脂肪です。腹部の腸間膜にあり、エネルギーを貯蔵し、内臓が正常に働くようにしています。生命・体調維持に大きな役割を果たしています。

 皮膚の下にある皮下脂肪と同様、なくてはならない体内脂肪ですが、内臓脂肪が増えすぎると、様々な病気を引き起こします。その病気は生活習慣病の糖尿病、高血圧、動脈硬化をはじめ、脳梗塞、心筋梗塞、脂肪肝などがあります。

 ◇ぽっこりお腹 

 ぽっこりお腹は、その前兆ともなります。ぽっこりお腹は肥満の人々によくみられますが、痩せているといっても安心はできません。最近は、痩せている人々にも、内臓脂肪過多方の人々が増えてきているからです。「隠れ内臓脂肪過多」のタイプと言われます。

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 ◇なぜ、内臓脂肪は増えるか?

 食べ過ぎや飲み過ぎ、脂肪の摂取過多、運動不足などが主な原因です。内臓脂肪は、年齢とともに蓄積されやすい傾向があり、「中年体形」は食生活の乱れなどの結果として現れます。

 こうして考えると、内臓脂肪を減らすには、食事や運動を見直せばいいことがわかります。皮下脂肪に比べて、内臓脂肪は、簡単についてしまいますが、その一方では、減らしやすいという特性も持っており、内臓脂肪を解消するうえで、大きな助けになってくれます。

 ◇食事対策

 では、食事対策ではどんなものが有効でしょうか。まずは、過度に食べないということです。よく言われますが、「腹八分」を心がけることです。炭水化物、たんぱく質、脂肪もバランスよく摂り、食事の順番に配慮することが重要です。食べる順番としては、野菜、たんぱく質、炭水化物をルールにします。

 味噌汁やスープがあれば、野菜に先立って飲めば、空腹感が少し満たされ、その後の食べ物を食べ急ぐことがなくなります。野菜には食物繊維が豊富に含まれ、血糖値やコレステロールの上昇を抑えてくれます。大腸の機能もアップします。特に、生野菜は、食物繊維のほか、ビタミン、ミネラル、酵素も豊富で、積極的に摂取したいものです。

 野菜の次は、主菜となる肉、魚料理のたんぱく質を摂り、最後に、ご飯やパンの炭水化物を食べます。炭水化物を先に食べると、血糖値が急上昇しますので、注意が必要です。朝食などを抜くと、「どか食い」になることも多くなりますので、1日3食を規則正しく食べることも大切です。

 食事対策のキーポイントは野菜と言っても過言ではないでしょう。わかっていることではありますが、もう一度、野菜に注目してみてはいかがでしょうか。また、お酒は、内臓脂肪を増加させます。休肝日を設けるなど飲み過ぎに注意することも必要です。

 ◇運動対策
 
 内臓脂肪を燃焼するうえでは、有酸素運動が大きな効果を発揮してくれます。有酸素運動には、ウォーキング、水泳、ジョギング、エアロバイクなどがありますが、まずは、ウォーキングに取り組んだらいいでしょう。手軽に、お金もかからず、歩くことができます。

 20分くらいから脂肪燃焼が始まりますので、20分は最低歩きたいところです。通常より、1歩の歩幅を広く、歩くスピードもやや上げると、効果的です。背筋をピリリと伸ばし、胸を張ることも大切です。ジョギングなどは、個人の状況、好みに応じて、ウォーキングに加えていけばいいでしょう。

 ◇まとめ

 食事と運動に注意するだけで、内臓脂肪を燃焼することができます。簡単と言えば、簡単です。しかし、頭では理解していても、なかなか継続できないことも多くあります。そんな時に役立つのが、ちょっとした小さな積み重ねです。

 「今日は、副菜を1品控えてみよう」「今日は体力に余裕があるので、あと、1000歩歩いて見よう」。こんな意識でいいでしょう。もちろん疲れていれば、余分に食べたり、歩数を減らすことも大切になります。食事と運動に毎日、気をつかえば、自分の体調を簡単に自己判断することもできるようになります。

 とっぷのイラストは、「いらすとや」によります。

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