東京・日本橋を歩く 江戸桜通りや時の鐘通りなど小路に味わい 魚河岸の跡など江戸情緒も感じて

 東京・日本橋を歩くと、近代的な高層ビルが立ち並ぶ中に、江戸時代から続く老舗を目にすることができます。江戸桜通りや時の鐘通り、按針通りなど味わいのある小路もあります。少し歩くだけで、江戸情緒も感じることができ、貴重な時間になります。

 日本銀行の建物が見えてくると、江戸桜通りがあります。名前の通り、春になると、桜が満開になり、花見の人々でにぎわう場所です。日本銀行をはじめ、三越、三井本館など歴史的な建物が多くあります。その重厚感の中で、歴史に思いをはせながら、満開の桜を楽しめば、印象に残る1日になるでしょう。

 少し歩いて、中央通りを渡ると、日本橋の地図があります。

 日本橋室町の由来は、京都の室町にならったという説、商家の土蔵(室)が立ち並んでいたからという説があるそうです。また、日本橋本町は、江戸時代初期、徳川家康が最初に地割を行った地域で、江戸または日本橋の中心地だったことから、こう呼ばれたといいます。

 日本橋は江戸時代、五街道の起点となったこと、現在も、日本橋の中央に日本国道路元標があること、さらには、江戸時代、魚河岸があったことなどで知られていますが、地図を改めて見ると、味わいのある小路があることに気づきます。「江戸桜通り」もその一つです。

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 「按針通り」もあります。ウイリアム・アダムス(日本名、三浦按針)の屋敷があったのだそうです。英国生まれの按針は、徳川家康に迎えられ、外交・通商顧問として、日英貿易の発展に貢献しました。造船、砲術、地理などに関する知識も豊富で、家康や秀忠に重用されました。

 「時の鐘通り」も近くにあります。この地に江戸時代、「時の鐘」が置かれていたのだそうです。江戸時代初期、江戸城で太鼓をたたいて、時を知らせていたといいますが、江戸の町中では、この音が聞こえないため、日本橋のこの地に、鐘楼を建てたといいます。「時の鐘」を聞いてみたくなります。

 「むろまち小路」「えびす通り」も歩くと、日本橋が江戸時代から商業の地として繁栄してきたことが実感できます。

 町や小路には、さまざまな歴史がある。そんな思いを新たにすることができます。 

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