ワクチン予防接種をしたのに、インフルエンザに罹るのは、なぜ? 私の体験も交えて

 インフルエンザが全国各地で猛威を振るうと、ワクチンの予防接種をしたのにインフルエンザに罹る人々も増えてきます。私も同じようなケースを体験しました。

 なぜ、ワクチンを接種してもインフルエンザに罹るのでしょうか。また、どのくらい、予防接種の効果はあるでしょうか。インフルエンザワクチンの予防接種について、調べてみました。

 ◇効果は100%ではない

 インフルエンザワクチンの予防接種は万全ではないということです。100%予防ができるという効果があるわけではありません。厚生労働省の説明がわかりやすいので、ここに引用してみました。

 同省のホームページによると、インフルエンザワクチンの効果についての記述は以下のようになっています。一文一文、しっかり読むと、インフルエンザワクチンについての理解が深まります。

 「インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を『感染』といいますが、ワクチンはこれを抑える働きはありません」

 インフルエンザワクチンを接種していても、感染してしまうことがわかります。

 「ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛みなどのインフルエンザの症状が起こります。この状態を『発症』といいます。ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています」

 インフルエンザワクチンには、ある程度、発症を抑える効果があることがわかります。

 「発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、なかには肺炎や脳症などの重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの『重症化』といいます。特に基礎疾患のある方やご高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です」

 インフルエンザワクチンの予防接種は、重症化を防ぐことが最大の狙いであることがわかります。

スポンサードリンク

 ◇私の体験

 私のケースに照らして検証してみましょう。

 私も口や鼻からインフルエンザウィルスが入って感染したのでしょう。発症を抑えることはできたかもしれませんが、発症を止めることはできず、のどの痛みや咳、関節痛を感じることになりました。

 しかし、重症化を避けることができたことを実感できました。大切なポイントです。

 インフルエンザの症状を調べると、通常は、

 ・38度から40度の高熱
 ・その高熱に伴う頭痛
 ・関節痛
 ・悪寒
 ・のどの痛み
 ・咳

 などに苦しむことになりますが、私の場合、熱は、平熱の36・2度で、頭痛も悪寒もありませんでした。のどの痛みは強く、咳も時々出て、関節痛もありましたが、重症化には至りませんでした。

 ただ、他の人にうつす恐れがあることから、外出を禁じられ、大事な会合に出席できない事態となり、常日頃の不摂生を反省する結果になりました。

 では、インフルエンザにかからないにはどうしたらいいのでしょうか。

 ◇予防の大切さ

 予防接種によって、大人の場合、1回の予防接種で60%程度、2回の予防接種で90%程度、インフルエンザを予防できるとされています。子供の場合は、抗体に慣れていないことから、30~60%の予防効果となっています。症状を軽減することができます。

 しかし、日常生活の中で、インフルエンザに罹らないよう注意することも重要です。注意事項は以下の通りです。

 ・外出した時はできるだけマスクをする。
 ・人ごみを避ける。
 ・帰宅したら、手洗い、うがいを励行する。
 ・栄養を十分に摂って、インフルエンザに罹らない体力を維持する。

 インフルエンザは感染症の一つですから、ウィルスを極力、排除する意識を持つことが大切です。よく言われていることで、簡単なことですが、ななかな徹底できないものばかりです。私も、もう少し手洗い、うがいなどを励行していたら、感染しても発症しなかったかもしれません。

 忙しさにまぎれて、守れない。そんな事態はぜひとも避けたいものです。

 ◇まとめ

 インフルエンザの患者数は毎年、報告されます。1人1人が自分の警報レベルももっともっと上げるべきでしょう。私も、綿棒を鼻の奥深くまで入れられて、インフルエンザに感染しているかチェックされましたが、この痛さを思い出すと、もう二度と、インフルエンザに罹るまい、と決意しました。予防に心がけるつもりです。

 トップのイラストは、「いらすとや」のものです。

スポンサードリンク