２０２１年（令和３年）の干支は、丑（うし）です。丑年の過去の出来事は何があったのか、戦後の１９４９年（昭和２４年）の丑年から直近の２００９年の丑年まで、これまでの丑年の出来事をまとめました。
また、丑年は波乱の年とも言われますが、本当でしょうか。新型コロナウィルスの感染拡大で大揺れの２０２１年はどんな年になるのかも探りました。
丑年の過去の出来事は？
日本と世界で、それぞれ１０の出来事を選んでみました。まずは、じっくりお読みください。
１９４９年（昭和２４年
日本
１月 法隆寺金堂炎上 壁画が焼損
３月 ドッジ・ライン（日本経済安定計画）発表
４月 １ドル３６０円の単一為替レート設定
４月 東京証券取引所設立
６月 国鉄、専売公社、国税庁が発足
７月 下山事件
７月 三鷹事件
８月 松川事件
９月 シャウプ使節団が税制改革を勧告
１１月 湯川秀樹博士がノーベル物理学賞を受賞 ノーベル賞受賞は日本人で初めて
世界
１月 東ヨーロッパ経済相互援助会議（COMECON）成立
４月 アイルランド共和国成立
４月 北大西洋条約機構（NATO）発足
５月 ドイツ連邦共和国（西ドイツ）成立
６月 ベトナム国成立
１０月 中華人民共和国成立
１０月 ドイツ民主共和国（東ドイツ）成立
１１月 対共産圏輸出統制委員会（COCOM）設立
１２月 中国の国民党、台湾に移転
１２月 インドネシア連邦共和国成立
１９６１年（昭和３６年）
日本
１月 国民所得倍増計画発表
２月 「風流夢譚」テロ事件（嶋中事件）
３月 日光東照宮薬師堂全焼、天井に描かれた「鳴竜」も消失
４月 NHK連続テレビ小説放映開始
４月 大阪環状線が全通
６月 農業基本法公布
６月 小児マヒ流行
１０月 坂本九の「上を向いて歩こう」のレコード発売、大ヒットに
１０月 衆参議院が核実験禁止を決議
１１月 第１回日米貿易経済合同委員会
世界
１月 米国がキューバと国交断絶
４月 ソ連が初の有人衛星を打ち上げ、地球を１周 ガガーリン乗員の「地球は青かった」は有名
４月 アルジェリアでフランス軍が反乱
４月 ユダヤ人大虐殺を裁く旧ナチス裁判 アイヒマンが死刑判決を受ける
５月 キューバのカストロ首相が社会主義路線を宣言（ハバナ宣言）
６月 米ソ首脳初会談（ウィーンで）
８月 東ドイツがベルリンの壁を建設
９月 ハマーショルド国連事務総長が南アフリカでの飛行機事故で死亡
９月 経済協力開発機構（OECD）発足
１１月 ソ連がアルバニアと国交断絶
１９７３年（昭和４８年）
日本
２月 単一為替レート変動為替相場制に移行
３月 駐日中国大使着任 １９７２年１２月の日中国交正常化を受けて
３月 水俣病訴訟で、原告が勝訴
３月 小松左京の「日本沈没」発売 大ベストセラーに
５月 東ドイツと国交回復
８月 金大中拉致事件
９月 長沼ナイキ基地訴訟で、自衛隊違憲判決（札幌地裁）
１０月 第１次石油危機（オイルショック）
１０月 江崎玲於奈博士がノーベル物理学賞を受賞
１２月 日本政府が、石油緊急事態宣言
世界
１月 ベトナム和平協定調印
２月 ラオス和平協定調印
３月 駐ベトナム米軍が撤収を完了
６月 ソ連のブレジネフ書記長が訪米
７月 アフガニスタンで無血クーデター 王政から共和制に移行
９月 チリで、陸海空、警察による軍事クーデター、政権を奪取
９月 東西ドイツが国連に同時加盟
９月 アルゼンチンが軍政から民政に移行 ペロン元大統領が復権
１０月 第４次中東戦争 エジプト、シリアが、イスラエルを奇襲攻撃
１１月 国際石油資本５社が原油の供給を削減 石油危機に
１９８５年（昭和６０年）
日本
３月 国際科学技術博覧会（つくば８５）
４月 日本政府が、国際捕鯨委員会が決定した商業捕鯨禁止に同意
４月 日本電信電話(NTT）、日本たばこ産業（JT）が事業開始 電信電話、たばこ産業の民営化で
５月 男女雇用均等法成立
７月 労働者派遣法公布
８月 毛利衛、内藤（現・向井）千秋、土井隆雄の３氏が初の日本人宇宙飛行士に
８月 日光ジャンボ機が群馬県の御巣鷹山に墜落 ５２０人死亡
８月 中曽根首相ら全閣僚が終戦記念日に初めて、靖国神社公式参拝
９月 プラザ合意 日米英仏独の先進５か国がドル高是正に合意
９月 NTTが初めての車外兼用自動車電話「ショルダーホン」を発売
世界
２月 ニュージーランドが、核兵器搭載可能の米国艦船が寄港することを拒否
３月 ソ連共産党のチェルネンコ書記長が死去 ゴルバチョフ氏が後任に
３月 米国の食品医薬品局（FDA）がHIV抗体検査法を承認
３月 ブラジルで民政復帰
９月 プラザ合意
９月 米仏の合同チームが大西洋で沈没したタイタニック号を発見
１０月 ソ連のゴルバチョフ書記長がペレストロイカ（改革）路線を打ち出す
１０月 任天堂が北米で、「スーパーマリオブラザース」を発売
１１月 米ソ首脳会談 戦略核の５０％削減などで合意
１２月 英国が国連教育科学文化機関を脱退（１９９７年に復帰）
１９９７年（平成９年）
日本
３月 秋田新幹線開業
３月 三池炭鉱（大牟田市）閉山
４月 消費税を３％から５％に引き上げ
５月 アイヌ文化振興法公布
６月 改正男女雇用均等法公布
６月 神戸市内の小学校で、小学生殺害事件 犯人は中学３年の男子生徒
７月 臓器移植法公布
１１月 山一証券と北海道拓殖銀行が経営破たん、自主廃業
１２月 財政構造改革法公布
１２月 地球温暖化防止京都会議が、京都議定書を採択
世界
２月 中国の最高指導者の鄧小平が死去 ９２歳
２月 世界初のクローン羊誕生を発表 英国の研究所が
４月 ペルーの日本大使公邸人質事件で、ペルー軍特殊部隊が突入 ７１人の人質が解放される
７月 英国が、香港を中国に返還
７月 タイ通貨バーツ暴落で、アジア経済危機に
７月 米国の火星探査機が火星に着陸 岩石などを採取した
８月 ダイアナ元英皇太子妃が滞在中のパリでの自動車降交通事故で死去
９月 インドのマザー・テレサが死去
１０月 朝鮮労働党総書記に、金正日書記が就任
１２月 韓国大統領選で、金大中氏が当選
２００９年（平成２１年）
日本
３月 海上自衛隊の護衛艦が、ソマリア沖海域に向けて出発
４月 海上自衛隊の護衛艦が同海域で、海賊に対する海上警備行動を開始
５月 日露首脳会談
５月 新型インフルエンザ発生
７月 改正臓器移植法公布
７月 鹿児島県の桜島で、空振を伴う爆発的噴火
８月 初めての裁判員裁判
８月 衆院選で、民主党が勝利 自民党からの政権交代へ リーマン不況
９月 民主党の鳩山由紀夫代表が首相に就任
９月 消費庁発足
世界
１月 米国大統領に、民主党のオバマ氏が就任
１月 米国が電子渡航認証システム（ESTA）を導入
２月 米露の人口衛星が衝突 人口衛星が衝突は初めて
４月 オバマ米国大統領がプラハで、「核廃絶」を訴える演説
４月 新型インフルエンザ感染拡大
５月 北朝鮮が核実験を実施
６月 世界保健機関（WHO）が、新型インフルエンザの世界的大流行（パンデミック）を宣言 警戒レベルを最高に
６月 米国の人気歌手マイケル・ジャクソンが死去
１０月 オバマ米国大統領がノーベル平和賞を受賞
１２月 欧州連合（EU）の新基本条約「リスボン条約」が発効 EU大統領を創設
リーマンショックに端を発する世界金融危機が１年を通して世界各国の経済に悪影響をもたらしました。
丑年は波乱の年って本当？
それぞれの丑年を見てみると
丑年は波乱の年というのは、主に、日本国内を対象としていると思われますので、国内の出来事に絞ってみました。
まず、それぞれの丑年の大きな出来事のうち、最もインパクトの大きいとみられるものを３つ、以下のように選んでみました。
法隆寺金堂炎上 壁画が焼損（１９４９年）
１ドル３６０円の単一為替レート設定（１９４９年）
湯川秀樹博士がノーベル物理学賞を受賞 ノーベル賞受賞は日本人で初めて（１９４９年）
国民所得倍増計画発表（１９６１年）
小児マヒ流行（１９６１年）
衆参議院が核実験禁止を決議（１９６１年）
単一為替レート変動為替相場制に移行（１９７３年）
金大中拉致事件（１９７３年）
第１次石油危機（オイルショック）（１９７３年）
日本電信電話(NTT）、日本たばこ産業（JT）が事業開始 電信電話、たばこ産業の民営化で（１９８５年）
男女雇用均等法成立（１９８５年）
プラザ合意 日米英仏独の先進５か国がドル高是正に合意（１９８５年）
消費税を３％から５％に引き上げ（１９９７年）
山一証券と北海道拓殖銀行が経営破たん、自主廃業（１９９７年）
地球温暖化防止京都会議が、京都議定書を採択（１９９７年）
新型インフルエンザ発生（２００９年）
初めての裁判員裁判（２００９年）
衆院選で、民主党が勝利 自民党からの政権交代へ
こうして見て来ると、丑年には、政治、経済、社会、文化などで、さまざまな大きな出来事が起きてきたことがわかります。それぞれの丑年の出来事を３つに絞り込むのに苦労したほどです。
特に、経済では、大きな出来事が
特に、丑年には、経済で大きな出来事が起きてきています。戦後復興から経済成長を続ける中で、
ドッジ・ライン（日本経済安定計画）発表（１９４９年）
国民所得倍増計画発表（１９６１年）
第１次石油危機（オイルショック）（１９７３年）
プラザ合意 日米英仏独の先進５か国がドル高是正に合意（１９８５年）
山一証券と北海道拓殖銀行が経営破たん、自主廃業（１９９７年）
リーマンショックに端を発する世界金融危機（２００９年）
などがあります。
丑年は波乱の年と言われるのは本当と言っていいでしょう。
２０２１年の丑年は、どんな年に？
直近の丑年の２００９年と２０２１年を比較してみると、状況が似通っていることがわかります。
２００９年には、新型インフルエンザが日本をはじめ全世界で感染拡大しました。世界保健機関（WHO）が、新型インフルエンザの世界的大流行（パンデミック）を宣言し、警戒レベルを最高に上げました。パンデミック宣言は４１年ぶりでした。
そして、２０２１年も、２０２０年から始まった新型コロナウィルスの感染拡大に歯止めがかからなくなっています。こちらもWHOがパンデミック宣言をしています。
また、経済面では、２００９年は、米国に端を発したリーマンショック（２００８年）後の不況で、世界は金融危機に陥り、日本経済も同様に大きく揺れました。２０２１年も、新型コロナウィルスの感染拡大で、飲食業、観光業などが大きな経済的打撃を受けています。
２００９年は、経済がマイナス成長になったことが大きな引き金になり、自民党から民主党へと政権交代が起こりました。２０２１年も、菅内閣はコロナ対策の遅れなどが批判を浴びて、支持率低迷に直面しています。今後の政界も大揺れしそうです。
まとめ
２０２１年の丑年はどんな年になるか、とても気になりますが、政治、経済で、波乱が起きるかもしれません。コロナを終息させることができるかどうかが情勢を左右しそうです。
また、丑年の大きな出来事を皆さんもチェックしてみてください。まず、自分でベスト１０を選んでみるといいでしょう。こんな事件、出来事があったんだという驚きの連続になります。ぜひ、ご自分で、年表を作成することをおすすめします。歴史がグッと身近なものになってきます。
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