インドの治安情勢はまず、外務省情報でチェックすることが不可欠です。インド駐在中は、ソフトターゲットへのテロに警戒することが大切です。自分の命をきちんと守ることです。インド国内には、ジャンム・カシミール州など紛争地域があることも頭に入れておくといいでしょう。
インドの治安情勢はまず、日本の外務省情報でチェック
インドの治安情勢はまず、外務省の海外安全ホームページをチェックするといいでしょう。このホームページの中の「テロ・誘拐情勢」によると、現在のインドの治安情勢は、以下のような概況になっています。
「ジャンム・カシミール準州を除き、インドの主要都市においては、近年、死者を伴うテロ事件は発生していませんが、ISIL(イラク・レバノンのイスラム国)の思想に感化された者が国内でのテロを企図して逮捕される事案も継続して発生しているなど、依然としてイスラム過激派によるテロの脅威はあるものと考えられます」。
常にテロの脅威があることを指摘しています。治安情勢を常時、自分でウォッチする必要性がわかります。
そのうえで、ホームページは、
ジャンム・カシミール州におけるイスラム過激派
インド中東部(チャティースガル州、ジャールカンド州、ビハール州、オディシャ州)における極左過激派
インド北東部(アッサム州、マニプール州、ナガランド州)における分離・独立主義過激派
などのテロ組織が存在し、テロ活動を行っている現状を説明しています。
また、「誘拐については、外国人が被害者となるものは近年ほとんど発生していませんが、全国で年間10万件以上と、高い水準で誘拐事件が発生しており、引き続き注意が必要です」としています。
ビジネスパーソンは、ニューデリーやムンバイに勤務するケースが多いですが、上記の州に出張する際は、一段と警戒を怠らないことが大切です。
さらに、詳しい各地の治安情勢が、このページに書かれていますので、読み込んでおくといいでしょう。外務省の海外安全ホームページはこちらです。
また、在インド日本大使館のホームページも役立ちます。
ソフトターゲットへのテロに警戒
インド駐在中、特に警戒したいのは、ソフトターゲットのテロがいつ発生するかもしれないという事実です。
ソフトターゲットとは、
劇場
映画館
レストラン
ホテル
市場
など警備や警戒態勢が比較的緩い施設や場所を指します。これに対して、軍基地や軍事施設、兵舎など警戒態勢が厳しいものがハードターゲットと呼ばれています。
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なぜ、ソフトターゲットが標的に?
警備が緩いことから、テロ組織にとっては、まず、攻撃のしやすさがあります。また、多くの死傷者を出せば、テロ組織の主張を世界にアピールできます。今や、テロは、ソフトターゲットに向けたものがどんどん増えています。
テロから身を守るには?
テロの対象となり得る場所や施設にできるだけ行かないことが大切です。どうしても行かなくてはならない場合は極力、短時間に用事を済ませることです。
ニューデリーなど大都市には、劇場、映画館、レストラン、ホテル、市場がたくさんあります。常に、テロ事件が起きてもおかしくないといった意識で行動したいものです。
まとめ
私もニューデリー駐在中、何度か、近くの市場でテロ事件が発生したのを見聞きし、そのたびに、テロの脅威がくすぶっていることを体感しました。日本は、比較的、治安がいいですが、日本とは違う国で暮らしているという意識を持つことが大切であることを感じました。
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