土石流と土砂崩れの違いとは? 発生の仕組みなど特徴をわかりやすくチェック! 

 静岡県熱海市伊豆山で発生した土石流災害は、2022年7月3日で1年となりました。死者27人、行方不明者1人の犠牲者を出し、今も、235人が避難生活を迫られています。

 土石流はどんな災害で、土砂崩れとの違いとはどんな点にあるのでしょうか。土石流と土砂崩れの発生の仕組みなど特徴をわかりやすくチェックしました。

土石流と土砂崩れの違いとは? 発生の仕組みなど特徴をわかりやすくチェック!

 土石流と土砂崩れの違いとはどんな点かに触れる前に、まず、土石流、土砂崩れの発生の仕組みなど特徴をチェックしてみましょう。

土石流の発生の仕組みなど特徴は?

 土石流の発生の仕組みなど特徴とはどんなものか、国土交通省関東地方整備局の公式サイトがわかりやすいので、以下に引用します。

 「土石流災害は、大雨がきっかけとなり、谷や斜面にたまった土砂が、雨による水と一緒に一気に流れ出して起こる災害で、流れの急な河川や、扇状地などで発生することが多いのが特徴となっています。速いスピードと強い力で、人命や家などの財産を奪い、道路や線路などの交通網に被害をおよぼします」

 熱海の土石流災害については、NHKなどがその様子をとらえたtwitterの映像を流していますから、一度、目にすると、土石流の恐ろしさがよくわかります。

 上記の説明がよく理解できるでしょう。

 もう少し、国語辞典でもチェックしてみます。

 「雨水といっしょになって、土や石がはげしい勢いで山の斜面をなだれ落ちること」(例解新国語辞典=三省堂)

 「山の斜面などに堆積していた大量の土砂や石が長雨や豪雨の水を含んで一気に流れ下る現象」(明鏡国語辞典=大修館書店)

 「山崩れなどの時に起こる、土や石の泥水状の激しい流れ。山津波」(岩波国語辞典=岩波書店)

 となっています。

 「山津波」という表現が土石流の特徴をとらえています。

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土砂崩れの発生の仕組みなど特徴は?

 土石流災害に対して、土砂崩れはどんな災害なのか、まずは、国語辞典でチェックしてみましょう。

 「例解新国語辞典」によると、土砂崩れは、「山やがけの土砂が崩れ落ちること」となっています。

 このうち、がけ崩れ災害については、国土交通省関東地方整備局の公式サイトは、「がけ崩れ災害は、地面にしみ込んだ水分で土の抵抗力が弱くなり、弱くなった斜面が突然崩れ落ちる、急な斜面で発生する災害です。突発的に起こり、速いスピードと強い破壊力をもつがけ崩れでは、人の命が奪われたり、家なのの財産が押しつぶされるなど、悲惨な災害につながってしまう傾向があります」としています。

土石流災害 (岩波新書)
子どもの命を守る防災教育絵本2 土石流のチカラ [ 佐藤 丈晴 ]

土石流と土砂崩れの違いとは?

 こうして、土石流と土砂崩れの特徴を見て来ると、どちらも危険な災害であることがわかります。

 災害の被害状況は、災害ごとに違いますから、一概に、比較はできませんが、土石流は、土砂崩れのように、上から下へと崩れるだけでなく、土石や泥が雨水で流れ落ちて移動するのが特徴です。土砂崩れに比べると、災害の範囲がより大きくなる傾向が多くなると言えるでしょう。

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まとめ

 自然災害に接すると、日頃から、自分の住む地域のハザードマップをチェックしておくことが大切であることがわかります。命を守る対策も立てておくといいでしょう。

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