DMV(デュアル・モード・ビークル)の意味や仕組みとは? メリットは何? 

 DMV(デュアル・モード・ビークル)が2021年12月25日の運行開始から1年以上が経過しました。徳島県と高知県を結ぶルートで、第三セクターの阿佐海岸鉄道(徳島県海陽町)が運行を担っています。

 DMV(デュアルモードビークル)の意味や仕組みはどうなっているのでしょうか。また、メリットは何でしょうか。DMV(デュアルモードビークル)についてまとめました。

DMV(デュアル・モード・ビークル)の意味や仕組みとは?

DMV(デュアルモードビークル)の意味とは?

 
 DMV(デュアルモードビークル)の意味とは、英語表記で、

 dual mode vehicle

 です。

 これを直訳すると、「2つの方式の乗り物」という意味になります。

DMV(デュアルモードビークル)の仕組みとは?

 今回のDMVは、鉄の車輪とゴムタイヤを備えており、鉄道とバスの2つの機能を併せ持った乗り物となっています。まさに、dual modeです。

 車体は、マイクロバスを改造して作られ、定員は約20人です。

 徳島県海陽町と高知県東洋町を結ぶ約15キロがルートで、うち約10キロを線路で、残り約5キロを道路で走ります。車輪とゴムタイヤの切り替えは約15秒で行われます。土日祝日は、高知県室戸市まで約50キロを1往復します。

 DMVはもともと、JR北海道がシステム開発に取り組みましたが、資金不足で実用化を断念した経緯があります。その後、徳島県が開発を引き継ぎ、今回、公共交通の新しい足として、DMVをスタートさせました。

まっぷる 徳島 鳴門・祖谷渓・阿南海岸’21
日本の路線図 [ 宮田珠己 ]

DMV(デュアルモードビークル)のメリットは何?

 DMV(デュアルモードビークル)のメリットとしてはまず、鉄道を延伸するのと比べると、費用を抑えて運行できることがあります。線路敷設は新たに必要なく、車両もマイクロバス改造のため安価となります。

 また、乗客にとっては、車輪とゴムタイヤの切り替え時間があるとはいえ、乗り換えはなく、乗ったままで目的地まで行くことができます。土日祝日、高知県室戸市まで約50キロを1往復することで、観光客を呼び込むことも狙っています。うまく行けば、観光収入がDMVの運行資金を支えることにもなりそうです。

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まとめ

 地方では、公共交通機関をどう確保していくかが大きな課題となっています。今後、DMVがどう軌道に乗るか、大いに注目されます。

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