花曇りの意味とは? いつ頃のどんな天気で、いつの季語になる?

 春になると、時々、「花曇り」という言葉を聞いたり、見たりすることがあります。「花曇り」の意味とは何でしょうか。具体的には、いつ頃のどんな天気で、いつの季語になるのでしょうか。花曇りについてまとめました。

花曇りの意味とは? いつ頃のどんな天気?

 「雪月花のことば辞典」(宇田川眞人編著、角川ソフィア文庫」によると、花曇りは、「三月末から四月前半ごろの桜の咲く時季に多い薄曇りの空」となっています。

 また、「明鏡国語辞典」(大修館書店)は、「桜の花の咲くころ、空がぼんやり薄く曇っていること。また、そのような天気」としています。

 花曇りは、桜の季節の頃の薄曇りの空、天気を意味することがわかります。

 発生の条件としては、「雪月花のことば辞典」は、「中国東岸の上海あたりから低気圧が近づき、列島にかかっていた高気圧の中心が三陸沖に抜けたあとに出現するという」としています。

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 「花にちなんだ季の言葉は非常に多い。その中で、花曇という言葉もよくできている。如何にも花時の気象現象を、うまく言い取っているのである。養花天ともいった。花をもよおす曇天で、降れば春雨である」

 文芸評論家だった山本健吉さんは、「ことばの歳時記」で、花曇りが季節をとらえた言葉で、花に関する言葉が多いことを指摘しています。

 桜の咲くころの冷え込みを指す言葉に「花冷え」があります。花冷えとともに、花曇りの意味もしっかり理解しておきたいものです。 

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花曇りは、いつの季語になる?

 花曇りは、春の季語です。桜の季節の薄曇りの天気ですから、しっくりくるでしょう。

 夜に入れば月明かや花曇 高浜虚子

 水を飲む猫胴長に花曇 石田波郷

 あたらしき墓のあたりも花曇り 飯田龍太

 「花どきの、気をもませる天候、人の心を不安にする天候--それが花曇である」。山本健吉さんさんのこんな解説を知って、上記の俳句を詠むと、深く季節の移り変わりや人々の感情を理解することができます。

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まとめ

 「雪月花のことば辞典」には、花に関する言葉が多く載っています。一度、読んでみると、日本語の深さを味わうことができるでしょう。 

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