浮世絵の魅力 忠臣蔵を題材にした、葛飾北斎や歌川国芳、歌川国定らの浮世絵を観る
  江戸時代に生まれた芸術である浮世絵はおもしろいなあ、と思いました。「川崎・砂子の里資料館」(川崎市川崎区)に行き、忠臣蔵を題材に、葛飾北斎や歌 川国芳、歌川国貞(のちの三代目歌川豊国)らが描いた浮世絵を観ました。忠臣蔵の雰囲気が伝わってきます。浮世絵という画像のすごさを感じました。浮世絵は、「男の華 忠臣蔵」の展示会の中で、紹介されています。忠臣蔵は、元禄15年(1702年)、大石内蔵助をはじめとする四十七士が、本所の吉良上野介邸へ討ち入り、主君の浅野内匠頭の仇を討ったものですが、この様子を、葛飾北斎らが描いています。

展示作品は57点です。人形浄瑠璃や江戸歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」で上演された名場面を中心に、浮世絵が展示されています。四十七が吉良邸に到着した様子や邸内に入った場面、さらには、本望を遂げ、跨線橋の良黒橋を渡る場面などが描かれています。

躍動感があります。「武士道」として民衆からの賞賛を浴びた忠臣蔵は知っていましたが、四十七士の顔の表情や服装、江戸の町の様子、風景などが刻々と語りかけてきます。江戸の風俗や生活ぶりがよくわかります。

「浮世」の言葉が、「当代」を意味していることが理解できます。

今回の展示会を企画したのは、同館館長の斎藤文夫さん(元参議院議員で県観光協会長)で、自らのコレクション約4000点から「忠臣蔵」をテーマとした浮世絵を選び出したそうです。入場無料で、19日まで展示されています。

次回は、歌川広重が描いた「東海道」を題材にした浮世絵が展示される予定です。当分、浮世絵を鑑賞するため、「砂子の里資料館」詣でが続きそうです。