寝台特急カシオペアが旅行会社のツアー専用列車として復活 旅の楽しさを追求する列車として期待

 3月末の北海道新幹線開業に伴い廃止された寝台特急カシオペア(上野-札幌)が6月から、旅行会社のツアー専用列車として復活することになりました。新幹線のように、高速で目的地を結ぶ列車もいいですが、カシオペアでは、ゆっくりと旅そのものを楽しむことができます。旅の多様化が進み、大いに期待できます。

 6日の全国各紙によると、JR東日本が6日、カシオペアをツアー専用列車として活用することを発表しました。カシオペアの名称もそのまま使用します。上野を発着し、東北地方や北海道を周遊する「カシオペアクルーズ」と、上野-札幌間を結ぶ寝台夜行列車で、食事サービスも提供する「カシオペア紀行」の2つのツアーが企画される予定です。カシオペアクルーズは3泊4日で、20万-40万円に価格設定される見込みです。

 鉄道開発は高速化を目指す歴史でしたが、その一方で、寝台夜行列車にも根強い人気があり、1999年7月に運行を開始したカシオペアで、旅そのものを楽しむ流れが強まってきました。JR九州が2013年に運行開始した「ななつ星」はその典型とも言えるでしょう。九州各地をクルーズして訪れることに加え、内装、食事も豪華で、列車に乗ること自体も楽しむことができる列車となっています。7両編成で、定員30人というななつ星は予約が難しい人気ぶりとなっています。

 本州と北海道を結ぶ寝台特急では昨年、北斗星(上野-札幌)、トワイライトエクスプレス(大阪-札幌)が相次いで廃止されており、カシオペアが唯一の寝台列車でした。カシオペアは、ななつ星とともに、これからの列車の旅を見直すきっかけにもなりそうです。

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