東海道53次の川崎宿跡で、多摩川の渡し跡、「奈良茶飯」で人気だった茶屋の「万年屋」跡を過ぎると、「東海道かわさき宿交流館」があります。東海道や川崎宿などの様子がよくわかり、江戸の魅力を楽しむことができます。
「江戸時代にタイムスリップ!」。その言葉通り、2階に上ると、江戸時代の川崎宿が再現されていました。床には川崎宿の絵地図が描かれ、六郷の渡し、茶屋の万年屋、田中本陣、川崎大師、稲毛神社などの場所が示されています。地図を見ながら一歩ずつ歩き、「ものがたりBOX」で各施設の解説を読むと、江戸時代の川崎宿がイメージできます。
川崎宿の模型もあり、理解が深まります。江戸時代と現在の地図を見比べながら、川際宿の名跡を歩くのもまた楽しくなりそうです。川崎宿には、庶民のための宿泊施設である「旅籠」が70軒以上ありました。江戸時代になって、食事付になり、それまでは、素泊まりが一般的だったそうです。旅籠には、普通の平旅籠と、飯盛女が百の世話をする飯盛旅籠があり、その割合は半々でした。
「江戸時代の旅」の案内板によれば、江戸時代、政治や経済の中心が江戸に移ると、江戸を起点とする五街道(東海、中山、日光、奥州、甲州)の整備が始まり、参勤交代や物資の輸送で街道の周辺が潤いました。天下泰平で農業や経済が発展したため、庶民にも余裕ができて、お伊勢参りや社寺参拝などの旅を楽しむようになったのだそうです。
旅の魅力は、江戸時代の人々にとっても同じものでした。
東海道五十三次の宿場を浮世絵とともに紹介したパネルもありました。私は、旧東海道を時々歩いていますが、今度は、浮世絵を持参しながら、当時の風景を探し、町を想像しながら、一歩一歩歩いてみたいと思います。
川崎宿の模型
東海道五十三次の浮世絵
東海道かわさき宿交流館の石碑
宗三寺 川崎に土着した波多野家た、遊女の供養塔などがあります。