本多静六博士 暗記は力なり 「エキス勉強法」とは? 【偉人のスタイル】

 日本の林学の創始者とも言える本多静六博士(1866-1952年)は独特の人生哲学を持った偉人だと思います。著書「本多静六 成功するために 必要なシンプルな話をしよう」を繰り返し読み、学ぶべき点が多いことを感じています。本多博士が実践した中から、まず、「エキス勉強法」と言われた暗記の習慣について書いてみたい と思います。

 本多博士は埼玉県の農家に生まれ、小さい頃から、米つきをして農業を手伝いました。この時、「文章規範」などを読みながら、米つきをしたと言い、さまざまな本を暗記するようになりました。暗記の原点です。

 東京山林学校(のちの東京大学農学部)に入ってからは、正規の勉強をしていなかったことから、第一学期に、幾何と代数(数学)で落第しました。この反省から、以後は、「エキス勉強法」を考え出し、勉強に取り組みました。

 毎日学校で学んだことの中から、重要箇所を要約、紙に書いてポケットに入れ、随時、読み返しては暗記したと言います。1000問に及ぶ幾何の問題集を残らず 解いてしまい、次の学期からは満点続きになったそうです。「試験に出るのが楽しみになり、幾何学が道楽になってしまった。先生からは、お前は幾何の天才だ から、授業に出ないでもよいとまで言われた」と書いています。

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 ドイツ留学中は、国家経済学ドクトルの学位取得にあたり、口述試験の担当教授が使っていた教科書をエキス勉強法で暗記し、ついに、この試験を突破しました。「3週目に257ページ一字残らず暗記してしまった」と本多博士は書いています。

 暗記は力なり――。本多博士の実践例を知ると、まさに暗記の力が実感できます。

 本多博士の「エキス勉強法」には、3つのポイントがあります。まず、重要箇所を見つけ、要約することです。そして、何度も何度も繰り返し、読むことです。最後に、それらを定着させ、記憶に刻むことです。きっちり、自信もついてくるでしょう。

 学びたいことがあったら、エキス勉強法を活用すると大いに役立つと思います。エキス勉強法は、勉強の仕方の基本を教えてくれます。

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