お茶の出がらし茶葉を食べる――。ちょっと、驚きかもしれませんが、そんな食習慣があります。お茶の出がらし茶葉を食べることには、どんな効果があるのでしょうか。食べやすくする出がらし茶葉の再利用レシピとともに紹介します。
お茶の出がらし茶葉を食べる
「たべもの歳時記」(池田弥三郎著)によると、池田さん(1914-1982年)の恩師で、やはり国文学者の折口信夫さん(1887-1953年)はお茶好きで、お茶、特に、緑茶をよく飲み、茶葉を食べたそうです。
池田さんは、「わたしをまいまい驚かしたのは、だしがらのお茶の葉を、先生はむしゃむしゃと食べてしまうことだった」と書いています。
先人も茶葉を食べたことがわかります。
お茶の出がらし茶葉を食べる効果は?
緑茶の効能
まず、お茶、特に、緑茶には、心・脳疾患で死ぬリスクを減少させる栄養素のカテキンが豊富に含まれています。
緑茶のカテキンには、以下のように、さまざまな効能があります。
- 血圧や体脂肪を適正に保つ。
- 血糖値上昇を抑制する。
- ガンを予防する。
- 抗酸化作用で老化を防止する。
- 抗菌作用がある。
こんなに多くの効能があるのですから、日々、緑茶を飲む習慣が死亡リスクを減少させることが理解できます。
緑茶を1日5杯以上飲むと、1杯未満の人に比べて、死亡するリスクは男性で13%、女性で17%下がっていたという調査結果が東京大学と国立がんセンターなどの研究チームによって発表されました。納得できるカテキンの効能です。
茶葉はまるごと食べるのがおすすめ
ただ、「緑茶を食べると、なぜ糖尿病や認知症に効くのか」(栗原毅著)によると、急須に入れてお茶を飲んだ場合、カテキンは30%しかとれず、茶がらに70%が残ってしまうといいます。このため、同著は、出がらし茶葉を丸ごと食べることを推奨しています。
出がらし茶葉を食べることは、医学的にいいことがわかります。その茶葉を食べることで、一層、身体に吸収され、カテキンの栄養素や効能を最大限に生かすことができます。茶葉を食べて、健康を維持したいものです。
出がらし茶葉の再利用レシピは?
さっそく、私も出がらし茶葉を食べてみました。にがい、というのが第一印象で、出がらし茶葉は決して食べやすいものではありませんでした。
そこで、出がらし茶葉の再利用レシピを調べてみました。出がらし茶葉を美味しく食べる方法です。
- 出がらし茶葉を乾燥させて、細かくして食べる。これで食べやすくなります。ただ、苦味は残りますので、少々、我慢も必要です。
- 出がらし茶葉を細かくして、ふりかけにする。ご飯や蕎麦、うどん、パスタなどにかけるといいでしょう。
- 出がらし茶葉を料理に混ぜる。少量であれば、料理の味も大きくは変わらないでしょう。
まとめ
工夫すれば、お茶、特に、緑茶の効果、効能を最大限、引き出すことができることがわかります。茶葉を食べる。先人に学び、大切な食習慣のひとつにしたいものです。
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