新聞記事の要約の仕方は? 見出しを活用した実例を7つのポイントで解説

 情報満載の新聞を有効に活用したいものです。そのために、新聞記事の要約の仕方はどうしたらいいでしょうか。新聞記事の見出しを活用した実例を7つのポイントで解説します。情報力をアップしましょう。

 スクラップ方法と同様、30年以上の私の新聞記者生活から得たノウハウでもあります。

新聞スクラップのやり方 7つのポイントで、情報力アップ! 30年以上の記者経験から

新聞記事の要約の仕方は?

 北朝鮮の制裁逃れに関する記事(日経新聞2019年3月9日付)をもとに、新聞記事の要約の仕方を解説していきましょう。この記事は、「17~18年 国連報告入手」の見出しがあることから、特ダネと思われます。当然、1面トップに掲載されました。

ポイント1 新聞記事の見出しをチェック

 まず、見出しからチェックしていきます。見出しは、担当記者が記事を読み込み、考えに考え、練りに練って、付けたものです。一読すれば、内容が明確にわかるようになっています。

 北朝鮮、制裁逃れ外貨獲得
 サイバー攻撃5億ドル奪う
 仮想通貨を標的
 専門部隊の存在
 瀬取りも大幅増

 これらの見出しを上から順に読んでいけば、記事の内容がわかります。担当記者の抜群の要約力とも言えるでしょう。添付されている金正恩総書記の写真も見れば、記事の印象度もアップします。

ポイント2 見出しを手帳やノートに書く

 これらの見出しを、愛用の手帳やノートに書き移します。そうしたら、これらの見出しを意識しながら、もう一度、記事を読み返します。見出しと本文の内容が結びついて、記事を深く理解することができます。記事横にある「記事のポイント」もチェックするといいでしょう。

 この際、注意したいのが、見出しを手帳やノートに書いたら、余白を十分に取っておくことです。A4サイズなら、1ページの上部に見出しを書き、下の部分は空白にしておくと、後で役立ちます。

ポイント3 寝かせる

 見出しを手帳やノートに書き終えたら、少し時間を置きます。「寝かせる」と言ってもいいでしょう。

ポイント4 面白い、重要な部分を抜き書きをする

 そして、少し時間が経過したら、もう一度、記事を読み返します。この際、この記事が面白い、あるいは重要と思ったら、その部分の本文記事を手帳やノートに抜き書きしていきます。具体的に書くと、以下のようになります。

 「国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁の履行状況を調査する専門家パネルが月内にも公表する報告書の内容が明らかになった」

 「北朝鮮が経済制裁を逃れて外貨を獲得する主要手段としてサイバー攻撃を強化していると分析」

 「2017~18年にかけ仮想通貨交換業者への攻撃で推計5億ドル(555億円)超の被害が出たとも指摘した」

 「報告書は今回、北朝鮮当局が主導する外貨獲得のためのサイバー攻撃の実態に初めて踏み込んだ」

 「(報告書は)追跡が難しく、国家の規制も比較的緩い仮想通貨を狙ったサイバー攻撃について「北朝鮮により多くの制裁回避の手段を与えている」と強調した」

 「サイバー攻撃に使うハッキングやブロックチェーン(分散型台帳)などの技術も洗練されていると指摘した」

 「報告書は17年1月から18年9月にかけて日本や韓国などアジアの仮想通貨交換業者に対して少なくとも5回の攻撃を成功させ、推計で5億7100万ドルの被害が出たとした」

 「18年1月の日本の交換業者「コインチェック」での仮想通貨の巨額流出も北朝鮮のハッカー集団による攻撃に含めている」

 「制裁強化で北朝鮮の貿易は大幅に制限され、主要相手国の中国向け輸出は18年に2.2億ドル程度へ激減」

 「サイバー攻撃による外貨獲得が主要な収入源となっている実態が浮かぶ」

 ここまで書けば、この記事の要点はつかめています。どこがポイントかを見極める能力が高まります。新聞記事をただ、ぼんやりと流して読むだけでは、重要部分を把握することはできません。

 もし、寝かせた後、もう一度、記事を読んで、面白くない、重要ではないと思ったら、本文の抜き書きはしません。必要のない記事に時間はかけないことです。

ポイント5 読み返す

 ポイント4までが済んだら、改めて、記事を読み返します。見出しや重要部分などの記事を抜き書きしていますから、それほど時間を書けなくても、読み返すことができます。

 面倒と思うかもしれませんが、何度も読めば読むほど、理解は深まります。

ポイント6 気づいたことを書き加える

 ここまで読み込むと、気づきが出てきます。気づいたことを、抜き書きした見出しや本文記事の横、あるいは、手帳やノートの空白部分に書いていきます。記事がグッと自分にとって身近なものになってきます。

 「重要」、「おもしろい」、「?」、「!」といったマークを付け、自分が考えたコメントや感想を書いていきます。

 記事から自分が何を学んだか、どう分析したか、疑問があった個所はどこか、驚いたのはどんな点か、などを付記しておけば、記事が自分のものになります。

 自分の言葉で記事の内容をまとめてもいいでしょう。ここまでの過程を終えていると、簡単に、まとめるための言葉が浮かんできます。文字で書かなくても、文章は浮かんできます。

 試しにやってみてください。記事を自分の視点で要約する力がついているはずです。

ポイント7 手帳やノートを読み返す

 最期に、手帳やノートを読み返します。これらの抜き書き+自分のコメントだけで、短時間に、記事内容を把握することが出来るようになります。コメントを付けることで、記事が自分だけのものになります。

 手帳やノートに、新しい情報がどんどん加わっていきます。新聞記事の重要部分などが積み重なっていきますから、大いに役立ちます。1冊の手帳やノートを持ち歩けば、簡単に、必要な情報にアクセスできます。

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新聞記事を検索

 ここまでやっておくと、見出しだけで、記事の内容が思い出せるようになります。ノートを読み返せば、過去の記事が一覧できます。日付を頼りに、探し出すこともできます。もう一度、記事を読みたければ、スクラップからすぐに探し出すことができます。

 また、パソコンのワードに文書にして打つのもいいでしょう。GMAILに送っておけば、グーグルの検索機能を十分に駆使して、記事を見つけ出すこともできます。

【朝日新聞デジタル】便利な機能で効率よく情報収集!

過去の2015年10月25日の記事を見てみると

 見出しと要約を書き込んだ過去記事を見てみましょう。神奈川新聞1面に載ったマイナンバー制度に関する記事です。見出しは以下の通りです。

 マイナンバー全国最多
 横浜市、混乱回避へ懸命
 予約制の臨時窓口も

 次に、抜き書きした部分を読んでみます。抜き書きは以下の通りです。

 「マイナンバーの番号通知カードの配布が一部地域で始まる」
 
 「人口約372万人を抱える横浜市では対応が大変で、通知カードが行き渡るか、番号交付に手違いはないかなどで混乱も予想される」
 
 「通知カードは10月5日現在の住民票の住所に世帯分全員のものが郵送される」
  
 「希望者には個人番号カードの交付が来年1月から始まる」
 
 「個人番号カードは身分証明書として使える」
 
 「個人番号カードは税、社会保障、災害の3分野の一部で運用される」

 もう5年以上前の記事ですが、しっかり記事内容を思い出すことができます。

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まとめ

 作家で神経内科医の著者、米山啓介さんは著書「ボケないのは、どっち?」で、「脳は、好きなものに対して強く反応します。新聞はパッと目にしただけで、興味の対象となるものが発見できるので、脳が活性化しやすいツールなんですね」として、「新聞は脳を活性化する」ことを強調しています。

 新聞を大いに活用していきたいものです。

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