海抜2.3メートル? 江戸には日比谷入江が 現在の地図との違いに驚く

 海抜2.3メートル? 東京・丸の内で、地下鉄・大手町駅の出入り口にあった、こんな掲示板を見て、驚きました。随分、低地だな、というのが第一印象でしたが、その不思議さは、かつて、この一帯が日比谷入江で、そこが埋立てられたということを知って解けました。江戸時代の地図(地形)は現在と違っていたことがわかり、勉強になりました。

 1枚の地図が如実に歴史を物語っています。

 「江戸・東京88の謎」(春日和夫著)などによると、現在の日本橋から東京駅、有楽町にかけての一帯は、「江戸前島」と呼ばれ、海面すれすれの半島状の中州だったのだそうです。

 この西側には、日比谷入江と言われる大きな入江があり、その一番奥の陸地に、江戸城があったのだといいます。

 その後、神田山を崩して、その土で、江戸前島と日比谷入江が埋立てられ、陸になりました。今も、佃島はありますが、地図を見ると、江戸時代には、この島が江戸湊(東京湾)の中でポツンと孤立しているのがわかります。この地図を見て、現在の地形を思い浮かべると、地理の変遷がわかります。東京は埋め立てで、姿を変えてきました。

 海抜2.3メートルの掲示板は、歩かないと、なかなか目にすることはできません。この掲示板は津波の危険性を警告するために建てられたと思われますが、同時に、歴史の事実や変遷を明確に示す「証言者」ともなっています。このような「証言者」をもっともっと、見つけていくと、歴史を訪ねる、充実した小さな旅になります。

江戸・東京88の謎 (だいわ文庫)
古地図で大江戸おさんぽマップ (ブルーガイド)
図説 東京の今昔を歩く!江戸の地図帳 (青春新書INTELLIGENCE)

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