男子ゴルフのメジャー大会であるマスターズ・トーナメントが2024年4月11日から4月14日まで(日本時間)、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルゴルフクラブで開かれます。2021年には、松山英樹選手が初優勝し、日本人男子初のメジャー制覇という快挙を成し遂げました。2024年も、松山英樹選手らの活躍が期待されます。
マスターズ・トーナメントを毎年観戦していると、「パトロン」という言葉を耳にしますが、ゴルフのパトロンとは何でしょうか、意味や語源、ギャラリーとの違いを含めて、ゴルフのパトロンについてまとめました。
ゴルフのパトロンとは、何? 意味やギャラリーとの違いは?
Hideki Matsuyama makes birdie at No. 2 to move out front by two shots. #themasters pic.twitter.com/5eIEOC2HQe
— The Masters (@TheMasters) April 11, 2021
ゴルフのパトロンとは、観客の意味です。
ゴルフでは通常、観客のことをギャラリーと言いますが、マスターズ・トーナメントに限って、観客は、パトロンと呼ばれます。
パトロンは本来、
後援者
支援者
保護者
などを指す言葉です。
なぜ、マスターズ・トーナメントだけで、パトロンが使われるようになったかは、1930年ころ、マスターズ・トーナメントが資金難に陥ったことに関係しています。
この時、オーガスタ・ナショナルゴルフクラブの会員が資金援助をして、ボビー・ジョーンズとクリフォード・ロバーツによって創設されたマスターズ・トーナメントを支えました。まさに、後援者、支援者だったためです。
ギャラリーとは違う歴史的な意味があります。
マスターズ・トーナメントの観戦チケットは、他のゴルフトーナメントと違って、一般販売されていません。観戦チケットは、パトロンのリストに登録された人々に販売されます。このため、パトロンになるためには、パトロンの権利を持つ人と貸借契約を締結する必要があります。マスターズ・トーナメントを観戦するのは、難易度の高いものとなっています。
パトロンによる大会入場料は現在も、マスターズ・トーナメントの賞金の一部にあてられていることから、パトロンの言葉が使われ続けています。
パトロンの語源は?
パトロンの語源は、ラテン語のパトロヌス(patronus)にあります。パトロヌス(patronus)には、同じくラテン語の「パテル(pater=父)のように、保護する人」という意味があります。
「小学館 プログレッシブ英和中辞典」によると、英語では、patronusは、
paternal(叱責、愛、権威などが)父にふさわしい、父親らしい
pattern(行動などの)手本、範とする
に派生しています。
また、paternalの用例として、paternal government(温情主義の政治)が挙げられています。
温情主義は、「弱い立場にある人に対する、あたたかく、思いやりのある心」(例解新国語辞典)という意味ですから、パトロンにも、あたたかさ、思いやりのイメージが込められていることがわかります。
まとめ
パトロンは、マスターズ・トーナメントの歴史を教えてくれる言葉となっています。これからも、マスターズ・トーナメントを観戦する楽しみが増えそうです。
あわせて読みたい
大谷翔平選手の「二刀流」は英語でどう表現? メジャーでの成績や年俸は?
あわせて読みたい
朝日新聞デジタル 紙面との違いは? レビューでメリット、デメリットを比較
就活におすすめの新聞は、どこの新聞? いつから読むべきか?
就活のための時事問題対策 新聞のニュース記事で勉強 読まないと不利にも