毎年、多くの雨が降る梅雨(つゆ)の季節は、梅雨前線によるものです。じめじめとした時期が続きますが、梅雨前線とは何かを簡単に解説します。具体的には、どの気団が原因で、どんな仕組みで発生するのでしょうか。また、梅雨前線の読み方はどうでしょうか。
梅雨前線とは何かを簡単に解説 どの気団が原因で、どんな仕組みで発生する?
「気象・天気図のすべてがわかる本」(ナツメ社)や、「天気のしくみ」(共立出版)などの天気に関する本によると、
梅雨前線は、2つの気団が原因となって発生する仕組みとなっています。
日本列島の北側にある冷たい気団のオホーツク海高気圧
と、
日本列島の南側にある暖かい気団の太平洋高気圧
がぶつかることで、この2つの気団の間に、停滞性の梅雨前線が生まれます。
この結果、長雨を降らせることになります。
この梅雨前線は、
4月頃、中国南部にかかり始め、次第に北上します。
↓
5月 台湾
↓
沖縄
↓
6月 東京
日本列島を北上し、雨を降らせます。
ただ、梅雨前線が北海道に到達する頃には、梅雨前線の動きが弱まるため、雨を多く降らせることはありません。「北海道には梅雨はない」と言われます。
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梅雨前線は、どんな仕組みで消滅する? 梅雨明けは?
梅雨前線は、
日本列島の北側にある冷たい気団のオホーツク海高気圧
と、
日本列島の南側にある暖かい気団の太平洋高気圧
のバランスが崩れることで、消滅します。
夏に近づくと、太平洋高気圧の勢力が増してきます。これまでにも述べたように、梅雨前線は、この太平洋高気圧に押されて、勢力を弱めながら、北上していくことになり、最後には消滅してしまいます。
この時が、「梅雨明け」と呼ばれます。
逆に、梅雨前線が停滞したままになると、長梅雨、梅雨明けしない、ということになります。
梅雨前線の読み方は?
梅雨前線の読み方は、「ばいうぜんせん」となります。梅雨は、「つゆ」と読みますが、梅雨前線は、「つゆぜんせん」とは読みません。
まとめ
西日本では、「湿舌」と呼ばれる現象が起きることがあります。「湿舌」とは、台湾などの熱帯の海から、伸びた舌のように、高温多湿の空気が流れ込むことで、この現象が起きると、大雨になることが多くなります。洪水や土砂崩れが起きる恐れもあり、注意することが大切になります。
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