287万部突破のロングセラー「思考の整理学」の中で、著者の外山滋比古さんが提唱しているスクラップ術にも興味を持ちました。スクラップ・ブックに新聞などの記事を貼る方式と、袋に詰め込んで貯める方式を書いていますが、特に、袋方式が面白いと思いました。外山さんは、記事が貯まってきたら、それをまとめて本にするという篤学の士がいることも紹介しています。
「思考の整理学」(外山滋比古著)の要約と感想 下 独自のスクラップ術とは?
累計287万部、40年以上読み継がれてきた『思考の整理学』(外山滋比古著 ちくま文庫)。
夏休みに読むにはぴったりの本です。その理由は……その①「朝飯前」をつくりやすい
詳しくは↓の画像で試し読み pic.twitter.com/gFeS960bHZ
— ちくま文庫 (@chikumabunko1) August 10, 2024
先に書いた、本を積んで、読む、そして、まとめの文章を書くという「つんどく法」にも共通するとも言えるでしょう。
袋方式は、テーマに基づいて、記事をどんどん、大きな封筒に放り込んでいくものです。手軽さがいいところでしょう。
新聞や雑誌の記事には、新聞や雑誌の名前、日付、を書き込みます。小さい記事はなくなりやすいので、大き目の台紙に貼っておくといいとしています。また、2つ以上の項目にまたがるものは、できれば、コピーして、それぞれの項目の袋に入れるようにすすめています。
「袋の中身がたまってくると、そのテーマは資料がそろってきた証拠である。袋がふくらんでくると、それを整理して本にまとめることにしているという篤学の士もある。長年かかってためたさまざまな切り抜きである。にわか勉強ではとうてい望めないような奥行きのある知識が得られる」
外山さんは、こう書いています。長年の蓄積が生み出す知識は貴重なものになります。そして、つんどく法と同様、蓄積しただけで放置しないよう、まとめるということが大切であることがわかります。蓄積した記事をもとに、自分で考え、分析をするということにもつながるでしょう。
不用なものについては、外山さんは随時、捨てることをすすめています。「なんでもとって置くのがいいのではない。あまりたくさんたまると全体の利用価値がさがってしまう。慎重に、ときどきは、整理、つまり、廃棄にまわすものをつくらなくてはならない。ぜい肉をおとしておかないと、動きがとれなくなるのは人体と同じだ」と外山さんは書いています。
「思考の整理学」(外山滋比古著)の要約と感想 下 独自のスクラップ術とは? 私の場合
「思考の整理学/外山滋比古」#読了。
情報過多の現代において選択的忘却が大切。何かを生み出すために一旦忘れることが思考の整理につながるというのは、なるほどと思った😉 pic.twitter.com/0P4m5zYcAv— Hiroki Takamatsu (@spc_hiroki) June 12, 2024
私もスクラップについては長年、試行錯誤してきました。今は、この袋方式に近く、テーマごとに、A4のクリアファイルに記事を入れて貯めています。原則、記事は切り抜いて、A4用紙に貼りますが、大きいものはビリリと新聞を切り取り、たたんでA4サイズにしておくこともあります。記事が多いものについては、2枚、3枚・・・とクリアファイルを増やしていきます。
テーマは、米大統領選、中国情勢、世界の核問題、民族問題、国際テロといった具合です。何かニュースがあったら、テーマごとにA4クリアファイルに入っている記事を読み返すと、問題の流れがわかって役立ちます。今後は、外山さんが紹介している篤学の士にならって、随時、まとめる作業を地道に続けたいと思っています。
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