池上彰さんのスクラップ手法に学ぶ 新聞記事を「寝かせる」 重要な情報を見つけるためのスクラップの極意 【情報力アップ】

 毎日、新聞記事のスクラップをしていますが、ジャーナリスト池上彰さんの著書「池上彰のニュースの学校」を読んで、池上さんが、新聞記事を「寝かせて」、重要なニュースを見つけていることを知りました。改めて、スクラップの極意を感じ取りました。

 この本によると、池上さんは毎朝、朝日、毎日、読売、日経、サンケイエクスプレス、中国、朝日小学校、毎日小学校の8紙に目を通すそうです。しかし、朝の段階では、「読む」のではなく、ザッと見出しを頭に入れるだけだといいます。8紙合わせて15分から20分で目を通します。

 そして、夜になったら、寝る前に、8つの新聞を改めて読み直すそうです。重要と思った記事を見つけたら、ビリビリと新聞を破いてしまいます。ただ、この段階では「取っておく」だけで、スクラップ帳には貼りません。「ニュースを寝かせる」ためです。

 「ニュースにどれほどの価値があるのかは、自分の頭ではなくて、時間の経過に判断してもらう。これが私の方法です」と池上さんは書いています。

 重要なニュースだけをスクラップブックに貼り付け、テーマごとに分類していきます。

 
 私も会社に入った時から、新聞記事のスクラップをしていますが、この「寝かせる」はとても大切であると感じてきました。読んだばかりでは、そのニュースの反響の大きさから、熱気にとらわれて、冷静に、その記事の重要性が判断できません。

 時間の経過に判断してもらう。池上さんの言葉が重く響きます。ただ、私の場合、寝かせすぎてしまうこともありますが。

 池上さんは、記事をテーマごとに分類して、A4ファイルに入れています。こうすることで、何かのテーマの記事を読んだら、過去の記事と比較して、考えるようにしています。膨大な著作は、こうした地道な作業を通じて行われていることがわかります。

 「いささか時代遅れになった感もある新聞ですが、その取材力、記事の影響力はいまだに衰えていません」

 池上さんは別の著書「池上彰の新聞勉強術」で、こう書いています。新聞記事は大いに活用したいものです。これから新聞を読み続けるのが楽しくなります。

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