春一番とは、いつ吹く風? わかりやすく、春一番の定義や意味、由来を解説!

 厳しく、寒い冬が終わると、「春一番」の言葉を耳にするようになります。春一番とは、いつ吹く風でしょうか。わかりやすく、春一番の定義や意味、由来を解説します。また、春一番が吹いた後、「寒の戻り」があることがあります。その理由も探ってみました。 

春一番とは、いつ吹く風? わかりやすく、春一番の定義や意味、由来を解説!

春一番の定義や意味は?

 春一番は毎年、立春から春分の日までの間で初めて吹く風を指します。この風によって気温が上昇します。

 2025年は、立春が2月3日、春分の日が3月20日になります。ですから、この間で最初に吹いた風が春一番となります。ただ、気象条件によっては、春分の日を過ぎても、春一番が吹かない年もあります。

 2番目、3番目に吹いた風を、

 「春二番」
 「春三番」

 と呼ぶこともあります。

 1日ごとにおだやかな季節がやってきます。暖かさが増す中で、期待が膨らむこともあるでしょう。

春一番の由来は?

 1859年(安政6年)春、長崎県壱岐市の海上で、漁師59人が突風で遭難した事故が起きました。この時の風が、春一番の起源とされています。「春一番」のほか、「春一」とも呼ばれたそうです。

 同市郷ノ浦町には、海上運航の安全を祈った「春一番の塔」が建てられています。

 その後、新聞でも「春一番」が使われるようになり、定着しました。

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春一番は、どんな条件で吹くか?

 春になってくると、冷たくて乾燥したシベリア気団(高気圧)が西側に、低気圧が東側(太平洋上)という、西高東低の冬型気圧配置が徐々に崩れていきます。

 中国大陸から張り出していたシベリア気団は次第に勢力を弱めて、中国大陸の北西方向に後退します。こうなると、東シナ海の低気圧が日本海上を南西方向から西北方向に移動することになります。

 この日本海低気圧に向かって、太平洋の高気圧から吹くのが、春一番です。東南東から西南西に吹く南寄りの風となります。

 日本列島では、

 関東
 東海
 近畿
 四国
 九州南部
 九州北部
 中国
 北陸

 で気象庁が春一番の風を観測しています。沖縄、北海道では観測、発表されません。

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春一番は、どんな風?

 春一番の春という語感から、穏やかな風も連想しがちですが、春一番は、とても強い風です。この風で災害が起きることもあります。特に、日本海では大しけになることも多く、長崎県壱岐市の海上のように、船舶の遭難事故が起きています。

 地域によって、春一番の風速の定義は異なっていますが、毎秒7メートルから10メートルとなっています。

 春一番の風は、警戒が必要な風として覚えておくといいでしょう。

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2024年の春一番観測日

 関東地方では、2024年2月15日、春一番が吹いたと気象庁が発表しました。春一番は、

 2023年は3月1日
 2022年は3月5日

 でした。

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寒の戻りがあるのはなぜ?

 低気圧が日本海上を北西方向に移動、北海道東側の海上に抜けると、再び、シベリア気団が入りだしてきて、西高東低の冬型の気圧配置になるためです。冷たい北風が日本列島に吹き込みます。春一番が吹いたら、すぐに春になるわけではありません。

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まとめ

 春一番とともに、梅や桜が日本各地で咲き始めます。日本の四季を楽しみたいものです。

 トップの写真は、湯島天神の梅

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