伊豆群発地震 再活発への動きか 巨大地震の予兆? 7月24日、25日、地震が続く

 伊豆大島近海周辺を震源とする群発地震が7月24日、相次いで発生しました。25日も震度1の地震が起きています。これまで群発地震が起きてきた地震多発地帯であり、十分に警戒することが必要です。伊豆群発地震は1998年以降、やや沈静化していましたが、再び、活性化するのでしょうか。巨大地震への予兆も含めて、調べてみました(写真は、気象庁の地震情報ページ)。

 7月24日の地震

 気象庁によると、地震は24日未明から相次ぎ、震度1以上の地震が15回起きました。震源地は伊豆大島と伊豆半島の中間付近の海で、震源の深さは約10キロ。地震の規模は推定で、2.2から3.8マグニチュードでした。この地震で、静岡県東伊豆町で震度3を3回観測したのをはじめ、近隣の伊豆大島(東京)や湯河原町(神奈川県)でも震度2-1を記録しました。気象庁は、「地震は震源地にあるフィリピン海プレートという岩盤が動いたことで起きたとみられる」としています。25日も、同じ地域を震源とする地震が発生、マグニチュード2で、震度は1でした。

 群発地震

 今回の地震と同様、伊豆大島と伊豆半島の中間付近の海(伊東市の沿岸から沖合)を震源地とする群発地震は繰り返し起きてきました。1974年の伊豆半島沖地震(直下型で、30人死亡、100以上負傷、マグニチュード6.9)、1978年の伊豆大島近海地震(直下型で、23人死亡、200人以上負傷、マグニチュード7)、1980年の伊豆東方沖地震(負傷者8人、マグニチュード6.7)などが被害の大きい地震となりました。1998年以降、地震活動がやや沈静化していましたが、今年7月24日の群発地震で再び、活発になる可能性も出てきました。

 東海地震などが起きた場合の被害は?

 伊豆や東海地域では、東京を中心とする首都圏に近く、巨大地震が起きた場合、大きな被害が出ると予想されています。東海地震はマグニチュード8が想定されており、首都圏の震度は7となるとみられています。地震規模の大きさから、近隣の静岡、神奈川、愛知、岐阜、長野、山梨でも震度6程度の揺れを観測するともされています。建物や基本インフラの全半壊や死傷者などで、経済的被害は37兆円に達するとみられています。

 巨大地震への予兆?

 伊豆群発地震の発生地域は、地震研究の最も進んでいる地域の一つですが、巨大地震を予知する段階にまでは達していません。気象庁の地震情報をこまめにチェックするとともに、日頃か防災意識を高めておくことが重要でしょう。

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