藤井聡太7段のプロフィール 抜群の成績で次々、記録更新 杉本昌隆7段を師匠とする天才棋士!

 将棋棋士の藤井聡太6段(15)が5月18日、大阪市の関西将棋会館で行われた竜王戦ランキング戦5組準決勝で、船江恒平6段(31)を破り、7段昇段を決めました。史上最年少の15歳9か月での7段昇段で、1957年に、加藤一二三9段(78)が達成した17歳3か月を61年ぶりに更新しました。

 藤井7段はこれまで、抜群の成績で次々と記録を更新しています。杉本昌隆7段を師匠とする天才棋士のプロフィールをまとめてみました(トップのイラストは、「いらすとや」のものです)。

 ◇7段昇段の条件

 藤井6段はこの日、船江6段に勝ったことで決勝に進出、4組への昇級が決まりました。6段昇段後、竜王戦ランキング戦で連続昇級したことで、7段への昇段条件を満たしました。6段昇段は2月ですから、3か月余りの昇段です。読売新聞は、「光速の昇段」の見出しを記事に付けていました。

 ◇歴代の7段昇段記録

 藤井聡太7段をトップに以下のようになっています。

 1位 藤井聡太  15歳 9か月 
 2位 加藤一二三 17歳 3か月
 3位 谷川浩司  18歳11か月
 4位 羽生善治  20歳 0か月
 5位 渡辺明   21歳 5か月
 (敬称略)

 これらの記録を見るだけでも、藤井7段のすごさがわかります。

 では、ここからは、藤井7段の生い立ちをはじめとするプロフィールに戻り、これまでの記録更新ラッシュを見てみましょう。そのスピードが際立っています。

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◇藤井聡太7段のプロフィール

 2002年7月19日生まれの15歳。
 愛知県瀬戸市出身、在住。
 現在は、名古屋大学教育学部付属高校の1年生。
 好きな教科は数学と体育だそうです。

 ◇5歳で将棋を始める

 母方の祖父に将棋を教えられました。瀬戸市内の将棋教室で、将棋の腕を磨き、アマの小学生大会で優勝しました。2012年9月、プロ将棋棋士養成機関の奨励会に6級で入りました。師匠は、杉本昌隆7段です。

 ◇奨励会時代はスピード昇段記録

 順調に昇級し、2014年6月、初段になりました。この時、小学6年生で、羽生善治竜王(47)、渡辺明棋王(34)よりも若い年齢で昇段しました。そして、

 2015年 2月 2段
 2015年10月 3段

 と昇段しましたが、こちらも、最年少でのスピード昇段記録となりました。そして、三段リーグで優勝した結果、2016年10月、4段となり、プロ入りしました。

 ◇最年少でプロに

 藤井棋士は14歳2か月でプロになりました。それまでは、加藤一二三・九段(77)の持つ14歳7か月が最年少記録でしたが、これを62年ぶりに破りました。21世紀生まれのプロ将棋棋士は史上初めてです。

 中学生棋士は、加藤9段、谷川浩司9段(54)、羽生竜王、渡辺棋王に続き、5人目です。

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 ◇中学生棋士のデビュー後の成績でトップに

 藤井4段はデビュー戦で、加藤一二三9段に勝利して以来、29連勝となりました。中学生棋士の中では、羽生竜王、渡辺棋王の6連勝が最高であり、2人の棋士の記録をあっさり更新しました。

 ◇将棋棋士のデビュー後の成績でもトップに

 すべての将棋棋士のデビュー後の連勝記録に目を転じても、藤井4段の29連勝は群を抜いています。松本佳介6段(45)、近藤正和6段(45)のそれぞれ10連勝が最高であり、29連勝の記録の素晴らしさがわかります。

 ◇詰将棋日本一

 2015年から4年連続で優勝しています。

 ◇歴代連勝記録

 歴代連勝記録の1位は、神谷広志8段が1986年から1987年にかけて達成した28連勝です。藤井4段はすでに、丸山忠久9段が1994年に達成した24連勝を抜いていました。

 ◇5段に昇段

 2018年2月1日、順位戦C級2組で9戦全勝となり、C級1組への昇級を決めました。これにより、5段に昇段しました。中学生では初めての5段昇段となりました。この時、やはり15歳6か月でした。

 ◇6段に昇段

 2018年2月17日、朝日杯将棋オープン戦で優勝し、6段に昇段しました。この時、15歳6か月で、公式戦最年少優勝記録を更新しました。

 ◇師匠の杉本昌隆7段に勝利

 2018年3月8日、王将戦1次予選で、師匠の杉本7段に勝利しました。

 ◇2017年度将棋大賞4部門独占

 藤井7段は2017年度、対局数、勝数、勝率、連勝の4部門で1位になりました。史上最年少での達成です。

 4部門1位が確定した時(3月13日)の成績は以下の通りです。

 ・対局数

 1位 藤井聡太  70
 2位 豊島将之  58
 3位 三枚堂達也 56

 ・勝数

 1位 藤井聡太  59
 2位 豊島将之  42
 3位 大橋貴洸  41

 ・勝率

 1位 藤井聡太  .843
 2位 大橋貴洸  .774
 3位 永瀬拓矢  .765

 ・連勝

 1位 藤井聡太  29
 2位 藤井聡太  14
 3位 永瀬拓矢  13

1974年の将棋大賞制定以来、4部門を独占したのは、羽生善治竜王(1989年、90年、93年、2001年の4回)以来の快挙です。大賞制定前には、内藤国雄9段が1969年に4部門を独占しました。

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 ◇まとめ 

 これだけの記録更新を見るだけでも、藤井7段がいかに優れた将棋棋士であることがわかります。新聞、雑誌報道によると、藤井7段は、谷川浩司9段を目標に将棋の腕を磨いてきました。また、将棋のフリーソフトで、将棋の研究にも取り組んでいるそうです。

 藤井7段はこれまでに、羽生善治竜王、佐藤天彦名人らを破っており、めきめきと実力を伸ばしています。今後は、屋敷伸之9段(46)が持つ最年少タイトル獲得記録(18歳6か月)を更新するか注目されます。

「藤井旋風」は今後も、吹き渡りそうです。将棋界も一層、活性化し、人気が高まるでしょう。

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