海外旅行 テロなどの危険を避け、安全な旅をするには? 「たびレジ」などで、旅行先の情報を収集

 ビジネスや観光で海外旅行をする人々が年々、増えています。その際は、いつ起きるかわからないテロ事件などの危険を避けて、安全で、有意義な旅にしたいものです。外務省の「たびレジ」などを有効活用して、旅行先の情報を収集し、自らの安全を確保することが重要になります。
  
 ◇たびレジ
 
 「たびレジ」は、外務省が、ビジネス出張者や観光客ら海外への短期滞在者を対象に、渡航先の安全情報をメールで提供してくれるものです。渡航者は外務省のホームページにアクセスし、自分のメールアドレスをはじめ、旅行日程、滞在宿泊場所、電話番号などを入力すれば、

 ・滞在先の在外公館の連絡先
 ・滞在先の最新海外安全情報
 ・緊急一斉通報

などが随時、送られてきます。

 滞在先の在外公館の連絡先は、電話番号やメールアドレスなどです。最新海外情報は、事件や事故、災害状況などが随時更新され、最新の情報が網羅されています。緊急一斉速報は、緊急事態が発生した場合、連絡メールや避難情報などが送られてきます。

 家族や知人らのメールを登録することもできます。また、企業が海外出張者のために、出張者のメールアドレスを登録することも可能です。日本への帰国後、1か月が経過した時点で、登録者の情報は消去されます。

 たびレジは、2013年1月、アルジェリアで発生した在留日本人に対するテロ事件をきっかけに、2014年4月からスタートしました。3か月未満の短期旅行の場合、旅行者は在留届を渡航先の在外公館に提出する義務はありませんが、情報に接する機会が限定されるため、在留邦人と同様の情報を提供することを最大の狙いにしてきました。

 たびレジのホームページはこちらです。

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 ◇外務省海外安全ホームページ

 たびレジが掲載されている外務省の海外安全ホームページも旅行先の情報収集に役立ちます。

 まず、トップページには、「国・地域別の海外安全情報」があり、旅行先を地図でクリックすると、その国、あるいは地域の危険レベルが一目でわかります。

 レベル1 十分注意してください。
 レベル2 不要不急の渡航は止めてください。
 レベル3 渡航は止めてください(渡航中止勧告)
 レベル4 退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)

 となっています。さらに、それぞれのレベルは

 レベル1 黄色
 レベル2 濃い黄色
 レベル3 オレンジ色
 レベル4 赤色

 と色で示されています。旅行先がどんな状況か概要が把握できます。 

 さらに、国・地域名を入力すれば、その危険情報が網羅されています。たとえば、フランスと入力した場合、危険情報として、「テロに対する特別な警戒が必要です」と表示されたうえで、現地大使館・総領事館からの安全情報として、

 ・ホテルにおいて被害に遭わないための注意喚起
 ・ツール・ド・フランス最終日及び黄色いベスト運動に関する注意喚起

 などが表示されています。じっくり、読むといいでしょう。 

 ◇外国旅行のアドバイス

 英国外務省が発表している「外国旅行のアドバイス」も大いに活用したいものです。日本の外務省のホームページと同様、国・地域名を入力すれば、

 概要
 安全性と治安
 テロ
 現地の法律と慣習
 入国要件
 健康
 自然災害
 お金
 旅行アドバイスのヘルプとサポート

 の項目別に、情報を得ることができます。

 たとえば、フランスと入力した場合、テロの項目では、「テロリストがフランスでテロを行う可能性が非常に高い」としています。とても重要な情報になります。

 渡航先が決まったら、調べてみるといいでしょう。

 ◇旅行ガイドブック

 旅行ガイドブックには、巻末などに、渡航先の安全情報が載っていることがあります。観光の場合は、どこを訪れるかが大きな関心事になりますが、その前に、安全情報を把握しておくのがいいと思います。

 ◇世界年鑑

 もっと安全情報の精度を高めるのであれば、渡航先の国の政治、経済、社会状況などを、年鑑で事前に学んでおくことが役立ちます。その中で、もっともお勧めできるのが、共同通信社が発行している「世界年鑑」です。

 政治、経済、社会など渡航先の国の状況を押さえることは、その国の全体像を知ることになり、安全状況も明確になってきます。安全状況は、一国の全体像を把握してこそ理解を深めることができます。

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 ◇まとめ

 私は長年、欧州など海外で勤務しましたが、日本人の旅行者がスリやひったくりに会ったというニュースに多く接しました。また、最近では、「ソフトターゲット」と呼ばれる、多くの人々が集まる公共施設を狙うテロも増えています。

 日本は世界の中で治安のいい国の一つですが、渡航先は日本と違うのだという意識を改めて持つことがまず、自分の身を守るうえでとても大切だと痛感しています。

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